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なんだこのラリった動画…!Facebookフォロワー40万人の韓国「ぶっ壊れ」動画職人コ・テギョン氏にインタビューしてみた

2015 12.3

こんにちは。イイヅカミチカです。

先日、いつものようにTwitterのタイムラインを眺めていたところ、とある動画ツイートに出くわしました。

…なんだこのラリった動画は…ていうかこれ誰…?何気にRT数もお気に入り数も凄いことになってますけど!!

使われている楽曲がK-POPだったこともあり、気になって調べてみたところ、動画のアップロード主はコ・テギョン(고퇴경)さんという韓国人男性だということが分かりました。プロフィールを詳しく見てみると、韓国の地方都市・大邱(テグ)在住で、1990年生まれの薬剤師…薬剤師!?

彼は元々Facebook上で人気のインフルエンサー。個人ページであるにもかかわらず、去年から動画のアップロードを開始したFacebookのフォロワーは40万人を超え、Facebookのタイムライン上にアップロードされている動画の再生回数は、トータル4000万回を超えるのだとか。SNS上で火が付き、世界中でファンを増やしていることから、「第2のPSY」として注目を集めつつあるそうです。

Magic stick

Posted by 고퇴경 on 2015年10月27日

Facebookのタイムラインを覗くと、1投稿に3万以上のいいねがついている投稿もちらほら…。ちなみに、この規模はいいね数90万を誇る東京ディズニーリゾートのFacebookアカウント級です。

しかし、平成生まれの日本人の感覚としては、同世代のFacebookインフルエンサーが一体いかなる存在なのか、全く想像がつきません。日本では、Facebookユーザーには大人が多く、若い子はほとんど使っていないので、20代の若者がFacebookで有名人になるっていう感覚が、日本人の私にとってはすごくわかりにくいんです。うーん、これは直接話を聞いてみなければ……!!

という訳で、今回、韓国の人気インフルエンサーであるコ・テギョンさんに、動画を見たことがある人ならすぐに分かる「あの部屋」から、Skypeでkakeruが日本のメディアで初めてインタビューを行いました!ちょっと感動。

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イイヅカ:初めまして。直接ご挨拶差し上げられず申し訳ありませんが、こうしてSkypeでインタビューを受けて頂くことができて光栄です。本日は宜しくお願い致します!

 

テギョン:コ・テギョンと申します。僕もこうやって、日本でも取材を受けることができて嬉しいです。

暇つぶしで始めた動画アップ、今は好きで続けてる

イイヅカ:さて、テギョンさんはFacebook上でのフォロワーがもうすぐ40万人に達するとのことなのですが…Facebookって、韓国ではどんな風に使われているんでしょうか?知らない人とも交流したりするんですか?

テギョン:普通の人は、リアルの友達と繋がるために使っていると思います。基本的には暇つぶしのために見るSNSですね。移動時間や、友達を待っている時、寝る前とか、つまんない時間にササッと見る感じ。だから、見たりシェアしたりする投稿も、パッと見て笑えるような投稿がほとんどです。僕も元々からSNSはよく使うほうでしたが、今のような活動をし始める前は、普通の人と同じように、友達と連絡を取ったり、面白いものを見たりするためだけに使っていました。

イイヅカ:日本ではFacebookをやっている若者はあまり多くないのですが、韓国では10~20代の若者が使っているSNS印象があります。そもそも、韓国ではどうして若者の間でFacebookが人気なのでしょうか?

テギョン:Facebookが流行る前、韓国にはCyworldというSNSがありまして(参照:「韓国では死語なのに、なぜいま日本でブーム?『オルチャン』の歴史にフォーカスしてみた。」)、当時、韓国でネットをやっていた若者はみんなCyworldを使っていたんですが、色々あってユーザーが一気に減ってしまったんですよ。(※)Cyworldに代わるような他のSNSが必要になった、ちょうどそのタイミングでFacebookが登場したため、Cyworldを使っていた人達が一気にFacebookに乗り換えたんです。

 (※「市場のモバイル化に対応しない」「ユーザーサポートが弱い」「過度な有料化」などの理由でユーザーが離脱していく中、2011年に起きた大規模な個人情報流出事件が決定打となり、Cyworldのユーザーは激減しました。)

イイヅカ:では、元々はごく普通のSNSユーザーだったテギョンさんが、動画を作ってアップロードすることになったきっかけは何だったのでしょうか。

テギョン:完全に暇つぶしです(笑)大学の授業を終えた後、図書館で勉強してから家に帰ると大体22時ぐらいなんですけど、そこから寝るまで特にやることもなくて。暇つぶしに一度、歌を歌った動画を撮ってネットにアップロードしてみたら、面白がって見てくれる人達がいることが分かり、そこから本格的に動画を撮ってアップロードするようになりました。

イイヅカ:アップロードした先というのは、Facebookのタイムラインですか?

テギョン:いや、タイムラインではなかったです。Facebookグループの中に、面白い動画や写真をアップロードして見て楽しむグループがあるんですけど、そこにアップロードしました。友達が見るタイムラインに、急にふざけた動画をアップロードするのはちょっと気が引けるじゃないですか(笑)でも、そういうFacebookグループに加入している人達は、ふざけた動画に対する拒否感とかもなくて、面白がって見てくれるので、初めはずっとFacebookグループで活動していました。そうするうちに少しずつ動画を見てくれる人、面白がってくれる人が増えて来たので、タイムラインにも上げるようになったんです。

イイヅカ:なるほど。ところで、ネットで動画を上げている人って、なんていうか……非リア充的な人も多いと思うんですが、テギョンさんは薬剤師ですし、Facebookとかを見ていてもリアルの友人もたくさんいて、彼女もいて、完全にリア充ですよね。そんな人がネット上でこういう活動を続けているのって、ちょっと不思議に感じるところもあるんですが。

テギョン:本当にただただ面白いから続けています。暇つぶしから始まったものではあるけれど、本当に面白くて、好きでやってます。

影響を受けた媒体はVine。撮影機材はスマホ

イイヅカ:動画を撮影するとき、スマホで撮ってるって本当ですか?

テギョンGalaxy S6を使って撮影しています。カメラも買って使ってみたんですけど、Galaxyが一番よく撮れるので、結局またGalaxyを使って撮るようになりました。

イイヅカ:編集はパソコンを使ってやってるんですよね。

テギョン:はい。SonyのVegasを使って編集しています。

イイヅカ:専門的なソフトですが、編集方法はどうやって学んだんですか?

テギョンYouTubeには編集ソフトのハウツー動画がたくさんあるので、そういうものを見ながら、その時その時で必要な技術を探して、独学で覚えていきました。でも、僕の編集は対して難しいものではなくて、誰でもできる基本スキルばかりです。

イイヅカ:テギョンさんの昔の動画を見たところ、過去にニコニコ動画で流行した動画を真似した動画がいくつかありましたが、元々ニコニコ動画のユーザーだったんですか?

파돌리기춤퇴경아 약먹자유투브 http://bit.ly/1IoPiX8

Posted by 고퇴경 on 2014年11月12日

テギョン:実は、ニコニコ動画についてはあまりよく知らなくて。元々動画SNSはVineYouTubeなどをよく見ていたんですが、そこに動画が転載されていたのを見つけて、真似して撮ったような気がします。

イイヅカニコニコ動画よりは、Vineの影響を受けているんですね。

テギョン:はい。動画を撮り始めてすぐの頃は、Vineの動画によくある「あるあるネタ」ものの動画などを撮っていました。そうやって色々撮っていく中で、音楽ネタで撮影するのが、自分のスタイルに合っていて、楽しくて、反応も良いということに気付いてからは、音楽ネタの動画を主なコンセプトとして撮るようになりました

綿密に練られたネタの中で「ぶっ壊れる」テギョンさん

イイヅカ:音楽ネタの動画では、ミュージックビデオなどの元ネタと一切関係ない、かなり変わったことをしているものも多いですよね。どういう時にネタを思いつくんですか?

テギョン:普段大体、夕方の6時に帰宅して、夜中の2時ぐらいに寝るんですけど、帰宅してから寝るまでの6時間、音楽を聞きながらずっと動画のネタのことだけ考えてます。でも、好きでやってることなので、ストレスを感じたりすることは全然ないです。ネタを考えるのも楽しいし、音楽を聞くこと自体も好きだし、とにかくずっと音楽を聞いて、ずっとネタのことを考えて、思いついたことをやっています。

イイヅカ:もう完全にプロフェッショナルですね……。動画を作るとき、何か気をつけているポイントはありますか?

テギョン撮影する前に、内容や構想をきっちり決めて撮影しています。だから、撮影や編集自体にはそこまで時間がかからないんですけど、準備段階でものすごく時間がかかります。あと、構成を練るときには、どのタイミングでどんな音楽が流れるのかを展開を予測できないような、それでいて自然に音楽に入っていけるような構成にすること

(例:好きな飲み物を紹介する動画と見せかけて突然ぶっ壊れていく……という内容の動画)

イイヅカ:あの面白さは、計算し尽くされてたものなんですね。見ているユーザーには、どんなところがウケていると思いますか?

テギョン:それはやっぱり、壊れていくところでしょう。僕の動画みたいに狂ったことをやるのって、普通の人にはなかなかできないことじゃないですか。でも、ごくごく平凡な若者である僕が、動画の中ではぶっ壊れたことをやっている。そういうところに、代理満足みたいなものを感じている人もいるんじゃないかなと思います。

イイヅカ:実際、動画の中のテギョンさんと、今こうやって話しているテギョンさんのギャップ、ものすごく大きいですよ。

テギョン:リアルの僕は本当に普通の人間です(笑)

イイヅカ:あと、音楽ネタの動画では、Block Bや防弾少年団、EXOなどのボーイズグループの曲をよく使っていらっしゃいますが、何か意図があるのでしょうか?

テギョン:曲を聴いた時に、頭のなかに画が浮かぶ曲があるんですけど…ビートが強い曲や、転調の激しい曲は、ネタを思いつきやすくて。ボーイズグループの曲に、そういう曲が多いから良く使っています。あとは、英語なのに韓国語に聴こえる曲とかも、面白い画が浮かびやすいです。それから、K-POPの動画は特に、色々な国の方から反応があるんですよ。外国にも、K-POPを好きな方が思ったよりもずっと沢山いるんだな、ってことをよく感じます。

世界中に自分のファンがいるのは不思議な気分

イイヅカ:日本以外の国では、どんな国の方から反応がありますか?

テギョン:最近はベトナム、アメリカ、フランスとか……ヨーロッパだと何故かフランスやイタリアの方からよくメッセージが来ます。そっちの方でK-POPが人気なのかはよくわからないんですけど。

イイヅカ:フランスのTV番組でも動画が紹介されて、大きな反響があったみたいですよね。テギョンさんは様々なSNSを運用されていますが、SNS別に反応してくるユーザーも国籍が違ったりするのでしょうか?

テギョン:そうですね……Facebookは、もちろん韓国人が一番多いんですけど、それ以外は東南アジアやヨーロッパの方からメッセージがきたりします。Instagramでは、中東のほうの方からも反応が来ますね。イラク、サウジアラビア、あとロシアとか。YouTubeは比較的アメリカの方の反応が多くて、Twitterはダントツで日本の方からの反応が多いです。

イイヅカ:世界各国から反応が来るんですね。

テギョン:はい、だから本当に不思議な気分ですよ。TV番組なんかは、どんなに有名な番組でも、基本的に韓国の番組は韓国だけで放送されるじゃないですか。でも、SNS動画は、動画さえ撮ってアップロードしてしまえば、全世界のどこにいても、いつでも、誰でも見れる。そういう特性のお陰で人気が出たわけですけど、それでもやっぱり不思議です。思っても見なかったような国の方からメッセージが来ると、「あの国にも僕の動画を見てくれている人がいるんだなぁ」と思って、嬉しく感じます。

イイヅカ:日本でも、K-POPを好きな女子高生を中心に、人気が増えているようですね。

テギョン:さっきもちょっと話しましたが、Twitterで反応してくれる人ってほとんど日本人なんですよ。もちろんTwitterでも他の国のユーザーの反応もあるんですけど。特に韓国人や日本人からの反応を見ると、親近感を覚えますね。日本のファンの方が頑張って韓国語で話しかけて下さるのも、すごく嬉しいです。カタコトな韓国語も、なんかかわいい感じがして好きです。

イイヅカ:ファンの方からの反応で、記憶に残るようなものはどんな反応でしょうか?

テギョン:えーと、これは日本や韓国だけではないんですが、「今日こんなことがあって気分が良くなかったんだけど、お兄さんの動画を見て気が紛れたよ、ありがとう」みたいなメッセージが、一番記憶に残ります。そう言ってもらえると僕もすごく嬉しいし、ありがたいです。

イイヅカ:あと、日本のSNSユーザーの反応を見たところ、「韓国に対して良いイメージがなかったけど、韓国にもこんな面白い人がいるんだ」といったコメントもありました。

テギョン:そもそも今まで韓国では、こういう面白い動画を撮ること自体が、大衆化していませんでした。面白い動画を撮るのって、大体ヨーロッパの人とかで。そんな中で、「韓国にもこんな変わった人がいる」って思ってもらえることに対する自負心みたいなものは感じます。

コ・テギョンさんの考える、自分の「これから」

イイヅカ: Facebook上で有名になってから、実生活で何か変わったことってありますか?

テギョン:うーん…ここ1ヶ月ぐらいですかね、街を歩いてると僕に気づく人達が増えた…というか皆、僕に気付くようになってきました(笑)僕の名前まで知っているのかは分からないんですけど、一日に5~6回ぐらいは「あ、あの人……」みたいな反応をする人に会います。

イイヅカ:韓国では、リアルでもかなりホットな存在となり始めているんですね。そんなテギョンさんですが、これからはどんな活動をしていきたいと思っているのでしょうか。Facebookでは既に、企業の広告動画なども撮っていらっしゃるようですが。

고퇴경 X G마켓여러분 여기에요 여기!!Look at this look at this!!

Posted by 고퇴경 on 2015年11月11日

テギョン:動画作りは趣味として始めたことですけど、もうちょっと頑張って芸能の仕事もしてみたいなと思うようになりました。映画に出たりとか、歌手のミュージックビデオに出たりとか、機会があればそういうこともしてみたいです。僕はあんまり芸能人っぽくない性格なので、色々と努力しなきゃいけないとは思いますけど……。

イイヅカ:今のテギョンさんの人気を見ていると、そういう仕事ももうすぐ来るんじゃないでしょうか!?でも、芸能人というよりは、「近所の面白いお兄さん」みたいな感じだからこその人気もあると思いますよ。それがテギョンさんの魅力というか。

テギョン:……ありがとうございます(笑)

イイヅカ:それでは、最後に日本のファンに何かメッセージがあれば、お願いします。

テギョン:僕はまだ日本には一回も行ったことがないんですが、もうちょっとしたら日本に遊びに行ってみようと思っています。僕が日本に遊びに行くことになったら、歓迎してもらえれば嬉しいです。海外で誰かが、「あ、テギョンだ」って言ってくれたら、ものすごく不思議で、とっても嬉しいと思うんですよね。だから、僕が日本に行ったら、街中で気付いて、声を掛けてください(笑)

それから、僕が日本のファンのみなさんのことを特別に思っていることを知ってもらえると嬉しいです。……日本のメディアだからこういうことを言っているんじゃないですよ!(笑)隣の国で、外国ではあるけれど、とても近いような、親しい感覚がするので、僕にとっては特別な存在です。特にTwitterは、日本の方々のために運用しているようなものなので、これからもよろしくお願いしますね。

イイヅカ:本日は、インタビューを受けてくださり、本当にありがとうございました!

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一見、とても短く、ふざけているだけの動画に見えるテギョンさんの動画ですが、インタビューを通じてお話する中で、様々な想いの上に作られたものであるということが分かりました。

SNS上には、ふざけた面白いコンテンツはたくさんありますが、テギョンさんは本気でふざけ続けているからこそ、SNS上の有象無象の中でひときわ輝く存在になれたと言っても過言ではないかもしれませんね。テギョンさんのこれからのご活躍に期待します!


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