ソーシャルメディア、特にFacebookは今や企業にとって広告を活用しなければ成立しないメディアになりました。数年前までは「いい投稿」をしていれば自然と情報は広まったのですが、今はもうダメです。
このあたりはお気づきの企業担当者様も多く「最近はFacebookも全然投稿がリーチしなくなったねー」という話題になることも多いです。
ただ、ちょっと視点を変えて考えてみてください。「広告を使わなければ投稿は届きません」が、「広告を使えば確実に一定数のファンに情報が届く」のです。うまく活用すると非常に効果があるメディアとして運用できるのです。
特にこのFacebookの広告なんですが「広告」という言葉を聞いて大きく誤解される方が結構いらっしゃいます。なので今日はちょっとそれをクリアにできるよう整理しておこうと思います。
まず、ネットメディアでの「広告」と聞くと
・お金を使ってたくさんの人に広告を見てもらい、
↓
・たくさんの人にクリックしてもらってサイトに誘導し、
↓
・サイトでモノを買ってもらう(もしくは問い合わせしてもらったりメールアドレスを登録してもらったり、キャンペーンに参加したりしてもらう)
というモノだと、かなりの割合の方が上記のように認識されています。「Facebookの広告は違う用途もあるんですよ」と説明する前に、もう感覚として「そういうもんだ」と判断してしまい「いや広告はいいよ〜」と言われるケースも多々。
確かに、ネットの広告っていうのはこれまで売るため(業界ではコンバージョンといいます)だけに使われてきましたので仕方ありません。でも、そうではないものがあるということをまずは知って頂きたいと思っております。
では、Facebookをはじめとした、ソーシャルメディアでの「売るためではない広告」とはどういうものなのか、実例を見ながらお伝えしていきます。大きく分けてふたつのパターンがあります。
1.投稿をファンや狙ったターゲットユーザーに届けるための広告
画像がどうだー、テキストをもっとみやすくー、動画もやっとかなー、などなどソーシャルメディアの担当者さんは日々投稿するコンテンツについて考えておられるはずです。でも、1年ほど前からいくらインサイトを見ながら内容を改善してもファンにリーチしなくなるという現象が見られるようになりました。ファンが10万人いようが、100人であろうが同様の現象が発生しました。
はい、ここで広告です。大人の事情は色々とあると思います。広告を使えば確実に一定数のユーザーに投稿コンテンツは見てもらえることがわかりました。
実例をみてみましょう。こちら私がお手伝いしているFacebookページ。ページファンは約5,000人です。
いちばん上の投稿は「そろそろ広告とめてみましょうか!」と広告を使いませんでした。もう笑うでしょこの露骨な感じ。広告を使ってると3000とか4000とかリーチするのに、止めたとたんに123です。
この日以来、このFacebookページではすべての投稿に対して確実に1000円から2000円の広告費をかけるようになりました。
2.ファンを増やすための広告
TwitterでもFacebookでも、投稿自体が多くのユーザーに支持されRTや「いいね」などが爆発的な数値を叩き出したとしても、ファンの増加には対して寄与しません。1000いいねついても30人ぐらいしかファンが増えないとかザラにあります。
そこで別途ファンを獲得する施策を講じるわけです。Twitterではさまざまなキャンペーンなどを展開しフォロワーを獲得することも可能です。しかしFacebookでは「Facebookページのファンになること」を参加条件としたキャンペーンは規約で禁止されています。
投稿が良くてもだめ。キャンペーンもだめ。なら広告やるしかないのです。がっかりしてもそうなので仕方ありません。
広告やったらどうなるかがこちらです。
これも顕著すぎて笑うでしょ。
Facebookのファンを増やすことそのものに意味があるのか?という点も議論になることがあります。こちらはその企業の考え方次第ではあるのですが、実務的には、広告の配信ターゲットを「ページファンのみ」に設定することができるいう点において大きなメリットがあると、私は考えています。
どんな形であれ、ファンになったユーザーというのは多かれ少なかれあなたの企業もしくは商品に対して興味を持っているということです。そのファンに向けて投稿を確実に届けられる状態にしておくためにも、一定数のファンは獲得しておくべきでしょう。
なんかだいぶハナシもそれてきましたが、言いたかったのは
Facebookページを運用するのに、労力だけでウンウンうなってても今はムダ!
ということです。広告を適度に活用しながら影響力のあるFacebookページに育てましょう。
田村でした。