こんにちは。kakeru編集長の三川です。
2017年4月6日、にて「Twitter DM bot」のアップデートを発表しました。実は昨年末にすでにDMのAPIが開放されていたのですが、今回はさらにパワーアップした内容となっています。
これによって、TwitterのDMでピザを注文できたり、タクシーを呼べるようになったり、コンビニの在庫確認・予約注文ができるようになるかもしれません。
LINEではすでにbot開発が進んでおり企業事例も複数登場していますし、FacebookのMessage botも各企業で導入が進んでいます。各SNSでOne to Oneのコミュニケーション開発が進んでいるようですが、今回はTwitter DM botの活用事例を紹介しながら、同サービスの未来を考察していきます。
Twitter DM botの活用例
Twitter DM botを活用した企業事例を3つ紹介します。
1.Audi Japan
数少ない日本の事例です。Audi japanのTwitterアカウントでは回答の選択肢を提示してレスポンスをする「クイック返信」機能を活用しています。
Audiから最新モデルAudi Q2がデビュー。Audi Q2 って、どんなクルマ?
エイプリルフールで見事なツッコミ漫才を披露したAudi Q2が、あなたの疑問にお答えします!— Audi Japan/アウディジャパン ()
Audiの最新モデル「Audi Q2」性能や価格をユーザーに理解してもらう目的で活用しているようです。実際に使ってみました。
他メーカーについて投げかけると…
2.ユナイテッド航空
ユナイテッド航空のTwitterアカウントでは、カスタマーサポートの役割を担っています。搭乗予定便を入力すると航空状況を教えてくれたり、位置情報を共有すると近場の空港で搭乗可能な便を教えてくれます。
こちらも動画をご覧ください。
3.Economist
イギリスの経済紙「Economist」のTwitterアカウントでは、記事のレコメンドを行なっています。「ツイートする」ボタンも設置されており、DMからそのままツイートが可能となっています。
動画をどうぞ。
Twitter DM botでどんなことができるの?
新しく開放されたAPIを活用してTwitter DM botでできることを考えてみました。
1.カスタマーサポート
最も活用できるパターンは、カスタマーサポートではないでしょうか。事例で挙げたユナイテッド航空も活用してます。
カスタマーサポート用のTwitterアカウントを立ち上げている企業も多いですが、Twitter DM botを活用することにより、工数削減にもつながるのではないでしょうか。
たとえば…Twitter DM botでは、よくある質問などを選択式(「商品情報」「豆知識」「キャンペーンに関するお問い合わせ」など)でやりとりしていき、それでも解決しない場合には担当者から直接連絡する、といった座組が考えられそうです。
2.位置情報連携でリアルタイム情報を送信
ユナイテッド航空のアカウントでも活用していますが、2017年4月よりTwitterDMにおいて位置情報の活用が始まりました。
Starting today, businesses can request and share locations when engaging with people in Direct Messages.
— Twitter Marketing ()
これにより、企業はユーザーにマッチしたリアルタイムな情報を提供できるようになるのではないでしょうか。
たとえば…乗換案内サービスの場合、DMで位置情報を共有すると近くの交通情報を教えてくれたり、ファストフード店では最寄り店舗の混雑状況が送信されたり、予約・クーポン配布などに活用したりできるかもしれません。
3.利用者の趣味嗜好に合わせたレコメンド
今回のAPIアップデートによって他サービスと連携できるようになったため、趣味嗜好に合わせたレコメンドができるようになります。たとえば…レシピ動画アプリの場合、ユーザーがDMに「じゃがいも」を送信すると、アプリ情報内の「お気に入りレシピ」や「作ったことのある料理履歴」からユーザーの嗜好にあわせたレシピや材料をレコメンドしてくれるサービスが開発できるかもしれません。ダイエットしているユーザーには、ダイエットメニューを薦めてくれる…など便利ですよね!
4.商品の紹介から購買までをTwitter DM botで完結
DM内で検索から購入までできるような仕組みが開発できるのではないでしょうか。
たとえば…Twitterのタイムラインで気になる商品に出会ったとき、そのままDMに移動して「商品名 魅力」や「商品名 レビュー」、「商品名 値段」と送信します。そうすると企業からリクエストに応じた情報が送られてきて、最終的にはDM上で注文できるようになるとラクですよね。
対象商材としては、購入までのリードタイムが短い低関与商材でも、初見では購入を決意できないような高関与商材(自動車や生命保険など)も相性が良いかもしれません。
まとめ
今回ご紹介した事例や活用方法は、FacebookのメッセージャーbotやLINEbotでも開発できる内容ではありますが、SNSの特性に合わせたサービスを開発することがポイントになりそうです。Twitterにおいては、リアルタイム性や匿名性を有効的に活用したbot開発が進むのではないでしょうか。
私たちもFacebookのメッセンジャーbotの開発をしており、今後はTwitterのDM botにも挑戦していきたいと考えています。ご興味のある企業の方は、お問い合わせください!