こんにちは!自称・国際派kakeruライターの加藤友史郎です。
もうすぐ夏休み!毎年7月は訪日観光客が増加するタイミング(参照:外国人観光客が多い月はいつ?国別で見る月別訪日者数<前編>)でもあり、今年の夏も多くの訪日観光客がやってきそうです。
日本政府観光局の調査によると、2015年の訪日外国人数はが過去最高の1,973万!
2020年の東京オリンピック開催に向けて、これからもますます観光客が増加することが予想されています。
実際に東京で生活する私の周りでも、外国人観光客と思われる団体の姿を見る機会が増えてきたように感じています。
そこで、この記事では、外国人観光客が「観光地を訪れたいと思うきっかけ」や「写真を撮る際に思っていること」を、実際に浅草を訪れた観光客の実際の声を通してご紹介します!
まずは、調査する場所を決めます。
Instagramで日本の観光地のタグをいろいろ見ていると… 外国人の投稿が特に目立つのは「浅草」。
定番の浅草寺はもちろん、雷門や仲見世、観光客が着物を着ている姿も目立ちます。
での投稿はなんと19,500件!日々多種多様な写真がアップされ続けています。
というわけで今回は、浅草の訪日観光客のSNS事情を調査すべく、20人にインタビューしました。
まずはアンケート結果を発表!
それぞれに一番よく利用するSNSを聞いたところ、圧倒的多数だったのはFacebook。
次いでInstagram、Twitter、Snapchatと続きました。
では、何組かの外国人観光客から実際の声を聞いてみましょう。
友達のSNS投稿を旅行の参考に
最初にインタビューしたのは台湾人カップルのフランクさんとリンさん。
着物を着て何度も写真を撮影している二人に突撃インタビューしました。
加藤:こんにちは!今、スマホで撮った写真に関してインタビューさせてもらっていいですか?!
フランクさん:大丈夫ですよ
加藤:素敵な着物を着ていらっしゃいますが、浅草で日本の着物を着て写真を撮ろうと思ったきっかけは何でしたか?
リンさん:友達がここで着物を着ている写真を、FacebookやInstagramで見たのがきっかけです。その写真を見て、私も絶対日本に行って同じような写真を撮りたいと思いました。そこで彼に一緒に撮ろうってお願いしたんです。
加藤:Facebookで見た写真がきっかけなんですね。確かに、友達の投稿を見て羨ましく思うこと、よくあります!
フランクさん:今回、私達の東京観光のメインイベントは浅草で写真を撮影することなんです。撮った写真はSNSで友達や家族に自慢したいです。
昨今私の周りでも、友達のSNS投稿を見てお店に行き、自らも体験をSNSでシェアするといったサイクルをよく見かけるようになりました。
取材を受けてくれた台湾人カップルが「今回の旅行のメインイベントは着物を着て浅草で写真を撮ること」と言っていたように、海外でもSNS上の写真を旅の参考にし、SNSに投稿することを目的にしている人が増えているようです。
この好循環を加速させるため、企業や自治体は、ユーザーのSNS投稿を意識したフォトスポットの設定やハッシュタグの普及を進める必要がありそうです。
Facebookは旅行中の日記感覚
次にインタビューを受けてくれたのはイギリス人のタミーナさんとサビーナさん。一眼レフとスマホ、交互にで何度も写真を撮っていました。
加藤:こんにちは!インタビューさせてもらっていいですか?!
タミーナ:もちろん!
加藤:今、一眼レフカメラで写真を撮ったあと、改めてスマホで写真を撮ってましたよね?
タミーナ:はい、一眼レフカメラで撮った写真は、帰国した後メールで友達とシェアします。スマホで撮った写真は、Facebookへのアップ用です。
加藤:SNSへの投稿を考え、スマホで撮影し直しているんですね。今撮った写真をFacebookに投稿するのはいつですか?
タミーナ:今晩です。Wi-Fiスポットは多数あるし、自分でもレンタルのWi-Fiは持っているから、いつでも投稿できるけど、旅行の1日を振り返りながら投稿するのが好きなの。でも、Snapchatではこの後すぐに友達に共有するつもり!
タミーナさんは、Facebookを旅行先で手軽に旅の状況をシェアできる日記のような使い方で活用していました。
Facebookは画像をアルバムとしてストックできるので、現在メジャーなSNSの中では、旅行毎の思い出を残すのに向いているのかもしれません。
SNSにアップする写真のプライバシー意識
取材を続けると、楽しそうにセルフィーを撮るフォトジェニックな外国人グループを発見!すぐさま声をかけてみました。
インタビューを受けてくれたのは長身のイケメン、アルゼンチン出身のアレックスさん。ご友人と4人で2週間日本に滞在中とのこと。
そんなアレックスさんに、浅草で撮った写真をこのあとどうするのか聞いてみました!
加藤:こんにちは!今、雷門の前で写真撮っていた写真についてインタビューさせてもらっていいですか?!
アレックス:もちろんいいよ!
加藤:今スマホで写真を撮影していらっしゃいましたね?
アレックス:うん、この後Facebookで投稿しようと思って。だけど、タイムラインに投稿する時、いつも気になることがあるんだ。
加藤:気になることですか?
アレックス:他の人のプライバシーの問題に関してなんだ。Facebookに投稿する写真を撮るときはできるだけ人が写り込まないようにしているけど、雷門前のような場所だと多くの人が行き交ってるし、他の人の顔を写真に写さないようにすることは本当に難しくて…
加藤:写真を撮るにあたって、プライバシーに配慮されてるんですね。
アレックス:僕自身も自分の知らないところで自分の写真をアップされたくないから、みんなが少しずつ配慮してくれるようになることを祈ってるよ。
取材した中で、SNSの普及によるプライバシーに対する意識の低下を、アレックスさんは熱く語っていました。
多くの人がSNSに画像を投稿する中で、インターネット上に画像をアップすることに抵抗がなくなってきています。今後、より一層プライバシーへの配慮に関して、意識的に高める必要がありそうです。
まとめ
Facebookは観光客に最も利用されているSNS?!
今回インタビューを実施した浅草では、20人中12人が観光地での写真をFacebookにアップロードすると答えており、他のSNSと比較して圧倒的な利用率でした。
個人的にも旅行に行った写真はTwitterではなく、ストックできるFacebookアルバムをアップしてきたので納得です。
また、FacebookやInstagramを見て雷門で写真を撮ることに決めたというカップルがいたように、各観光地は、「Facebookで観光客がどんな写真を投稿するか?」ということを考えて撮影スポットを作る必要があると思います。
本当にFacebookが最強なのか?!
一方今回の調査では、「主に使っているSNSがFacebook」であるユーザーの比率が高すぎるという疑問も残りました。全世界のユーザー数や流行と照らしあわせると、InstagramやTwitter、SnapchatなどのSNSの割合がもっと高いはずです。
今回の結果から、観光地の客層によって、観光客が利用しているSNSが違うのではないかと考えました。
「浅草という大人向けの観光地をチョイスする人のFacebook利用率が高いだけで、観光地が変われば使っているSNSが変わるのではないか?」と疑っているわけです。
そこで、次回はより「若者の多く集まる場所」の観光客のSNS事情を調査することとします。
それではまた!