Hello!! みなさん、こんにちは!自称国際派kakeruライターの加藤友史郎です。
今日はアメリカを中心に少しずつ導入が進んでいる、ソーシャルメディアのEC化のお話です。EC事業のSNSアカウントを運用されているご担当者は必見の内容となっておりますので、心当たりのある方はぜひ最後まで読んで下さいね!
突然ですが、2016年11月2日付けでFacebook社が「」というリリースを出しました。
要は、「Instagramで簡単に商品購入できる仕組み」を作るということです。
これまでInstagramは「閉じた世界」と言われており、外部サイトへの誘導が苦手でブランディングに特化しているメディアでした。
しかし、Instagramで気に入った商品を簡単に購入できるようになれば、話は180度変わります。Instagramをオンラインカタログのように利用することができ、購入までシームレスに完結します。今後Instagramタイムラインでの商品購入割合は飛躍的に高まることが期待できますね。
企業のSNSマーケティング支援をさせていただいている私としては、ソーシャルメディアが売上に大きく貢献することができるチャンスに、実装が待ちきれません。
既にFacebookにはEC機能が実装されている
あまり知られていませんが、Facebookにはショップ機能が既に実装されていることをご存知でしょうか?
時計やオフィス用品を販売しているカナダの企業「」のFacebookページでは、「watches」「gadgets」などのカテゴリに商品を分け、Facebookページ上で販売しています。
Facebookの企業投稿で気になる商品があったときに商品をすぐに確認できるって、すごく便利で魅力的な機能だと思いませんか?
国内企業での利用事例は見かけませんが、今後ECサイトを運営している企業は実装することをおすすめします。
Facebookのショップ機能でできること
それでは、Facebookのショップ機能によって、できることを確認しましょう。(参照)
2016年11月時点、ショップ機能でできることは下記です。商品の陳列から分析まで行うことができます。
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製品と製品情報をアップロードする
事前に製品カタログをアップロードしておく必要はありません。また、アップロードできる製品数に制限はありません。 -
製品をハイライトする
数種類の製品をアピールできます。 -
Facebookページから顧客と直接やり取りする
顧客は製品を見たり、ページにメッセージを送ったりして、製品の詳細情報を入手して購入できます。 -
インサイトを取得する
各製品の表示回数と送信されたメッセージ数を確認できます。
Facebookページでのショップの作り方
続いて、ショップの作り方です。簡単にできるのかを検証するために実際に作ってみました。
まずはFacebookページを作成し、左タブにある「ショップ」をクリック。
ポリシーに同意し、ショップの表示価格に適用する通貨を選択します。現状、「居住地によってドル円を出し分ける」といったことはできないようです。
ここでいよいよショップに製品を追加します。画像をアップロードして、商品の説明と購入先URLを記載。保存ボタンを押すと商品がショップに陳列されます。
ピックアップしたい商品に関しては「この商品をハイライト」をチェックします。私はガトーショコラを推したいので、ハイライトしてみました。すると、ショップタブ内の最上部「注目の製品」の欄に入りました!ガトーショコラの注文が増えそうですね。
ページのタイムライン上で見ると、ショップはこのように見えます。ページの最上部に位置しており、デザインもスッキリで見やすいです。
購入ボタンを押した際の画面はこんな感じです。こちらもシンプルで使いやすいですね。
スマホで見た場合はこのようになります。
さすがはスマホシフトへの対応を推し進めるFacebook。スマホのデザインも購入ボタンを押してから精算まで非常にシンプルで、使いやすいです。
企業がFacebookのショップ機能を活用する3つのメリット
企業がFacebookのショップ機能を利用するメリットは、3つです。
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無料で作れる
Facebookページを持っていれば、ショップの展開は無料で行うことができます。サーバー契約やドメイン取得が不要なので、個人が運用する場合でも気軽に始めることができそうです。 -
簡単に作れる
ショップ内の構造はどのFacebookページも画一化されており、非常にシンプルです。基本的に商品の陳列と、オススメの商品を設定するだけですので、初心者でも気軽にFacebookを利用したネット販売に挑戦できます。 -
シームレスな動き
Facebookで気になったものがすぐ買える。これが最大の強みだと考えています。Facebookを眺めながら気になった商品をFacebook内でチェックできるようになれば、ユーザーはより自然な購買体験ができるはずです。
「簡単に作れる」ことが大きなメリットではないでしょうか。まずは試してみるといいかもしれません。
アメリカ国内では、進化したショップが利用可能
2016年11月現在、Facebookのショップ機能は「アメリカ」と「アメリカ以外の国」で使える機能が異なります。
日本での利用は、あくまでも商品に関するお問い合わせやECサイトへの送客をメインで想定し、機能が制限されています。
一方、アメリカ国内のFacebookページは、下記機能が追加されていて、購入までFacebook内で行うことができます。(参照)
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ショップの製品インベントリを作成してカスタマイズする
製品を異なるコレクションに分割できます。 -
ページから製品を直接販売する
製品をアップロードすると、顧客はすべてのデバイス上でページを離れることなく、製品を見たり購入したりできます。 -
注文を管理する
ページを離れることなく、注文品を「発送済み」、「注文のキャンセル」、「注文について返金」のいずれかとしてマークできます。 -
インサイトを取得する
各製品の表示回数、クリック数、購入数、売上を確認できます。
2017年はSNSでショッピングする時代?!
今後、Facebookのショップ機能に関して、日本でもアメリカ同様の機能が実装されることが予想されます。私は、2017年のトレンドとして、各ソーシャルメディアがSNS内で支払いまで完結する「ショッピング機能」の充実に取り組むと予想しています。
中国でWechatが日用品から公共料金など、あらゆる支払いのハブとなっているように、日本でもあらゆる決済の軸となるSNSが誕生することが考えられます。
現状、日本で最も消費と結びついているSNSはLINEです。このままLINEがその地位を拡大し、中国におけるWechatのような地位を築くのか、それともFacebookの巻き返しが始まるのか。2017年以降の各メディアの動向に注目です。
日々、SNSの利用状況やメディアの競争は目まぐるしく変化し続けています。「SNSでのショッピング」が普及し、SNSとECサイトの境界がなくなる日は、足元まで近づいているかもしれません。
最後に一番大事なことを言わせて下さい。企業がSNSアカウントを運用するということは「ユーザーのタイムラインにお邪魔させてもらうことである」ということです。そこを勘違いしてしまうと、いくら良い商品を紹介しても、ユーザーがSNS上で心を開いてくれる日は遠いのです。