こんにちは。kakeru編集長の三川です。
今、若い女性の心を掴んでいるSNSサービスといえば、真っ先にInstagramが頭に浮かぶでしょう。24時間で自動的に投稿が消える「Instagram Stories(ストーリーズ)」など、次々に新機能を発表。つい最近も、最高10枚まで、一度に投稿できるようになりましたね。
そんなInstagramの可能性に企業も注目し始め、広告を配信したり、アカウントを立ち上げたりする動きが活発になっていますが、多くの企業はユーザーインサイトが分からず悪戦苦闘。特に、「インスタのstoriesってどうやってマーケティング活用すればいいの?」と相談をいただく機会が増えました。
そこで今回は、storiesの魅力を探るべく、instagramを愛用する20代女性にお集まりいただき、座談会を開催。本音を語っていただきました。
<参加者>
Aさん:社会人4年目
Bさん:社会人2年目
Cさん:大学2年生
Dさん:大学3年生
Twitterよりも先にInstagram
-みなさんはどれくらいの頻度でインスタグラムを見ていますか?
Bさん:どれくらいの頻度…見すぎて分からないです。
Dさん:30分おきくらいに見てるかもしれないですね。
Aさん:とりあえず電車に乗っているときはマストで見ますし、仕事中、「疲れたなー」と思ったら、インスタを見ています。
-Twitterよりも先にインスタグラムを見るんですね。
Aさん:Twitterは1日に数回しかみないですね。暇なときはインスタを見ます。
Cさん:私も同じです。
Aさん:最近はタイムラインを見るのも面倒くさくなってきて、基本的にインスタのstoriesしか見なくなりました。タイムラインでスクロールするのがほんとにめんどくさい。しかも頻繁にインスタを見ていると、タイムラインは全然更新されなくて。その分、storiesは更新頻度高いので、とにかく右、右、右って感じでstoriesを見まくっています。
Bさん:それ分かります(笑)。タイムラインは見ないですよねー。
-どういった人がstoriesに投稿していますか?
Aさん:基本的にはリアルの友達ですね。もともとFacebookやTwitterよりもインスタの方がアクティブ、という人が多くて。Facebookは仕事関係の人でつながっているし、Twitterで画像を投稿するのは微妙だし…ということで、みんなインスタグラムに逃げてきて、今は落ち着いてる感じです。
Cさん:私は毎日というか暇な時に見に行きますが、投稿は毎日っていうわけではないですね。周りの友達もそこまで投稿していないので、芸能人やモデルの投稿を見ています。
Dさん:私は友達がけっこう投稿してますね。テレビ画面を撮影した投稿が多いような気が(笑)。
Aさん:あー分かる。テレビ画面の投稿って、知らなかった番組や見逃したものが見れるからすごく助かる(笑)。
空間や場の雰囲気を伝えたい時にsrtoriesを使う
-ここにいるみなさんはどんな投稿をされているんですか?
Cさん:さっきまでカフェにいたので、今そのカフェの投稿をしました。料理はタイムライン、店内の雰囲気はstoriesといった感じで使い分けてます。storiesは、簡単に動画が撮れるので、静止画よりも動画が多いです。
-店内の雰囲気はstoriesにアップする?
Cさん:お店の空間とか雰囲気を伝えるためにお店をバシャバシャ撮ってたら怪しい人じゃないですか。
みんな:あああーーー!分かる分かる!
Cさん:だからバレないように、さりげなーくスマホを動かしながらアウトカメラで動画を撮ってそれをそのままstoriesにアップします。
Aさん:めっちゃ分かる!空間を共有したい時って、何百枚も写真を撮っても伝わりきらないし、周りをパシャパシャするのも恥ずかしいけど、storiesの動画ならサーーーっとさりげなく撮るだけで解決だもんね。
位置情報を書き込んで、あとから振り返れるように。
-その他、storiesにアップする理由ってありますか?
Aさん:storiesにアップした動画ってカメラロールにも保存できるんですよ。だから私は、位置情報を必ずいれます。カフェに行った後、「あれ、どこのカフェだったっけ?」ということによくなるので、位置情報を書き込んでおけば、あとでアプリを使う必要もないし、検索する必要もない。状況と位置情報と、誰と何したかを保存でき、なおかつ友達にも共有できるので重宝してます。
※GMとは…GoodMorningの略。
Dさん:私は、撮った動画にどうでもいいことを手書きで文字入れしてアップしてます(笑)。無加工のまま投稿すると、「こいつカッコつけてるな」と思われちゃうので、そうならないためにふざけたコメントを書くようにしています。
Cさん:私も友だちとごはんを食べに行ったときのことを書きます。その場のテンションをそのまま言葉で表すような、「フゥ~!」みたいな感じで(笑)。肉を食べに行ったときはそのまま「肉肉肉~」みたいなことを書いたりして(笑)。
-動画のアップで気になることがあるんですけど、音声ってどうしてます?
Bさん:私はオンにしてます。空間そのままをリアルに共有したいので。
Dさん:私は音声を消すことが多いです。一人でいるときの電車内の音など、必要ないなと思ったものは消すようにしています。
Aさん:音が必要ないものは写真にしちゃうかも。それか、ブーメラン加工してstoriesかな。
※boomerang(ブーメラン)とは…Instagramの公式アプリ。短いループ動画を撮影するアプリでInstagramと連携している。( / )
Bさん:あーなるほど。ブーメランめっちゃいいですよね。
-ブーメランがそんなに人気だったとは。
Bさん:今のままだと少し面白みに欠けるなと思った写真や動画は、ブーメランで撮り直すことが多いです。
Dさん:私は、「PHHHOTO」というアプリを使って、ストーリーズに投稿しています。これがけっこう楽しいんですよ。
※PHHHOTOとは…ブーメラン同様、短いループ動画を撮影するアプリ。( / )
-ちなみにライブ配信って使ってますか?
一同:やってないです。
Aさん:というか、やるタイミングがないかな…。
Dさん:ライブ配信をみると、自分の名前が表示されてしまうのが抵抗あります。見てることがバレるから好きじゃないです。
一同:分かる!
Aさん:暇だと思われちゃう(笑)。
Cさん:そう思われるの嫌ですよね。一時期、私はその理由でstories見るのもやめてましたもん。「毎回こいつ見てるよー」って、暇だと思われたくないから、意図的に特定の人だけのsoriesを避けたりとか(笑)。
企業アカウントは基本的に見ない
-企業のstoriesって見てます?
Cさん&Dさん:あんま見てないかも。
Bさん:HISが運営している「タビジョ」の投稿は見てますね。ホテルのアメニティが何だったかなど、投稿するほどのことではないけど、そういった情報が知れるのはいい。
※タビジョとは…「旅する女子」をテーマにしたInstagramアカウント。公式アンバサダーの数人がタビジョアカウントから旅先の情報を発信している。
Aさん:そういうのいいよね。Instagramはみんな盛ってるからこそ、リアルな情報が知りたいよね。企業のstoriesは宣伝じゃなくてリアルな情報が多いから、見てるこっちも構えずにラクな気持ちで見れるよね。
-企業のアカウントで「この使い方はちょっと……」と印象に残っているものはありますか?
Bさん:変な広告が増えた気がします。すごく不自然なんですよね。サイトで使ってるようなバナー画像をそのまま正方形にトリミングして投稿してたり。文字だらけで全然見る気なくします。
Aさん:企業アカウントと知らずにフォローしてることはあるかもしれないけど、企業アカウントっぽさが全面に出てるのを見ると身構えちゃいますね。宣伝されても、こっちはそういうつもりでフォローしてないのにな、って。
Cさん:企業のアカウントはフォローしたことがないですねー。というか、企業アカウントがあることを初めて知りました(笑)
Dさん:私もフォローしてないですね。何か良いものがあれば、フォローしようかなとは思います。
Cさん:基本的に検索タブでアカウントを見つけているので、企業のアカウントと出会うことが少ないのかもしれません。
まとめ
今回の座談会を通じて、若年層は自分の世界観を表現することを楽しんでいる一方、そういう子たちでも”SNS疲れ”があるんだなと思いました。「気軽」に投稿できて、「いつの間にか消える」storiesは若年層の逃げ場になっているようです。
今回のテーマは「storiesに何をアップするの?」でした。座談会のまとめはこんな感じです。
・周りの空間やその場の雰囲気を共有したいときに使う。
・特に店内の様子は、storiesでサーーーッとさりげなく動画撮影する。
・動きをつけるために、アプリ「boomerang」を併用することも。
・位置情報を入れることで、その日の出来事をあとで振り返ることができる。
また、後半の話では企業のInstagramアカウントについても触れました。Instagramユーザーは企業に対して、広告ではない”別の”情報発信を期待しているようです。リアルという言葉に置き換えられることがよくありますが、次回は「ユーザーが求めるリアルとは」について探ってみようと思います!