こんにちは、石井リナです。
今回は、企業のSNS担当の方に向けて、Instagram運用のポイントを企業事例を用いながらご紹介しようと思います。10代~30代の女性がユーザーが多いSNSなのですが、男性のみなさんもInstagrarmの世界観が分かるように説明していきたいと思います。
企業アカウントの運用については、大きく分けて、コンテンツが2種類あると思います。
・自社コンテンツの活用
・ユーザーコンテンツの活用
前編では自社コンテンツの運用についてご紹介したいと思います。
ポイントは大きく分けて、下記3つです。
- アカウントの方針決定
- インスタならではの加工
- 世界観の統一
まず1つめからご紹介します。
1.アカウントの方針決定
アカウントを作る際は、まず下記の項目について決定する必要があります。企業となると複数人でアカウントを運営する場合もあるかと思いますが、下記の共通認識を持っていればポスト内容やコメントの書き方がバラバラになる可能性が少なくなります。
・誰にみてもらいたいのか
・目的はなにか
・何を感じてもらいたいのか
反対にこれらが定まっていないとポスト内容も、人によってバラバラになってしまいます。
Instagramは若年層の女性に最もリーチできるメディアといっても過言ではありませんが、だからといって適当に若い女性が好きそうな綺麗な写真をあげればいいというものではありません。そこには企業のポリシーや世界観が現れている必要があります。
上記の項目を決めたら、その方針に沿って写真コンテンツを取捨選択、投稿していきます。ここでは、それらがうまくできている企業アカウントを紹介します。
NIKE
よくご存知のブランドかと思いますが、NIKEはターゲットやコンセプトによって、アカウントを切り分けて運用をしています。ユーザーは興味のあるアカウントのみフォローすればいいので、ストレスを感じずらいアカウント運営が出来ています。
Nike Basketballさん()が投稿した写真 –
The Run Dept.さん()が投稿した写真 –
@nikewomen
Nike Womenさん()が投稿した写真 –
Nike Womenさん()が投稿した写真 –
アカウント数はまだまだ他にもあり、サッカーにゴルフに、シューズのブランドラインなどなど。「うちはそんなに人数さけないよ!」という声も聞こえてきそうですが、ユーザーにとっては、必要な情報、有益な情報が手に入るという点で、こういった形が理想だと思います。
ただ細かく分ければ良いというわけではなく、これくらいコンセプトやターゲットを明確化した方が良いということです。
私の場合、ランニングやバスケにはあまり興味がないので、女性にフォーカスしたアカウントだけフォローすれば良いですし、好きな世界観のアカウントをフォローすることになると思うので、必然的にエンゲージメントの高いアカウントになります。
インスタグラムの場合、自分のフィードへの「縄張り意識」のようなものが強いSNSだと思います。TwitterやFacebookもかつてはそうだったかと思いますが、instagramは現在広告も少なく、ユーザーがのびのび楽しんでいるSNSなので、ユーザーのフィードを邪魔しない、質の高いビジュアルコンテンツで好きになってもらう努力をしなければなりません。
Instagramは直感的なSNSなので、好きになるのも一瞬なら、嫌いになるのも一瞬なのです。
ANA
ANAさん()が投稿した写真 –
ANAさん()が投稿した写真 –
こちらもあるテーマに沿って、運用しているアカウントの1つです。まさしくコンセプトは「恋人感」。よく見ていただくと手が女性と男性だったり、2人で飛行機に乗る前に写真を撮っていたりと、これから恋人同士で旅行に行く様子が想像できます。 このアカウントは、「誰に、何を、思ってもらいたい」という方向性の決定がしっかりされているアカウントだと思います。想像するに、好きな人と旅行するときにANAを想起してほしいというANA側の意思が伝わってくるアカウントです。 インスタの利用ユーザーの7割が女性と言われているので、アカウントを作成するのであれば、女性向けで作成する方が親和性は良いと思います。
2.インスタならではの加工
こちらは「次世代イットガールに学ぶ!インスタジェニックなInstagramフォト加工術」の記事でも紹介していますが、インスタではあらゆる加工術が個人アカウントでも企業アカウントでも増えています。 そうした加工術がうまくなされているアカウントをご紹介致します。
Mcdonalds
みなさんご存知のマクドナルドですが、 GIF動画加工にとても力を入れており、いくつものGIFを掲載しています。日本アカウントよりも米国などのアカウントの方が、Instagramの運用に力を入れ、クオリティの担保にも力をいれている様子が伺えます。
McDonald’sさん()が投稿した動画 –
Starbucks Coffee
こちらも米国アカウントです。Starbucks Coffeeの見習うべきポイントは、下記の様な手の込んだ加工です。
Starbucks Coffee ☕さん()が投稿した写真 –
Starbucks Coffee ☕さん()が投稿した写真 –
写真をただ載せるのではなく、インスタ映えする加工を多く披露しています。インスタに対して時間をかけ加工し、アップしている様子がわかりますね。
こういった写真の方がユーザーの目にとまりやすく、印象的であるために、エンゲージが高まると考えられます。
NIKE LAB
NIKELABさん()が投稿した写真 –
NIKELABさん()が投稿した写真 –
NIKELABさん()が投稿した写真 –
またこちらはNIKEの中にあるブランドラインの1つですが、このアカウントは見るだけで気持ち良いアカウントで本当にオススメです。 1つの商品に対し、上部からの写真、斜め上からの商品、横からの写真が3枚1セットになっており、Instagramを開くと毎回1列が同一商品で並びます。凄いのは過去に遡ってもこの体系であるということ。最初から考えて設計していた様で、感動しました…
3.世界観の統一
「1.運用方針の決定」と密に関連する部分ではあると思いますが、世界観の統一は非常に重要です。注意する部分はコンテンツも大切ですが、加工フィルタの統一や、掲載コンテンツの一貫性も大切な要素だと思います。 見本となるアカウントが下記です。
Instagram日本最高責任者ナガセさん
Tsuguさん()が投稿した写真 –
Tsuguさん()が投稿した写真 –
Tsuguさん()が投稿した写真 –
こちらは個人アカウントなのですが、クオリティの高さに驚きます。また色調がすべて統一されており、こうした青みがかった写真をみたらこの方だって想起されるように、ひと目みたら忘れられないアカウントです。さすがInstagram代表!といった感じですね。
誰に何を思って欲しいかを決めたら、何でもポストして良いわけではありません。ブランドイメージを崩さないフォーマットを確立し、アカウントを作成していくことがポイントです。 また、見ていて気持ちの良いアカウントになればなるほど、フィードだけで見る流し見から、アカウントに飛んで見に来てくれる見方へ変わります。My Little Box
My Little Boxさん()が投稿した写真 –
My Little Boxさん()が投稿した写真 –
My Little Boxさん()が投稿した写真 –
こちらも写真の色調を揃えたアカウント例になります。
My Little Boxとは、パリ発のサプライズボックスのサービスです。月額制で中身は届いてからのお楽しみというシステムです。化粧品やポストカードなど女の子が好きそうなアイテムをコレクター達が厳選し、家まで届けるというサービスとなっています。
全体的にイメージカラーは白で、明るさも明るく、日が当たっている様な印象を受けます。こうしたイメージが好きなユーザーであれば、このサービスを知らなくてもフォローします。
サービスが好き、ブランドが好きでフォローするのではなく、写真がきれい、見ていて気持ちのいいアカウントであればフォローしてもらえるのがInstagramです。
RedBull
Red Bullさん()が投稿した写真 –
Red Bullさん()が投稿した写真 –
Red Bullさん()が投稿した写真 –
Red Bullさん()が投稿した動画 –
こちらはコンテンツ内容が統一され、世界観が統一されている例です。RedBullが応援しているスポーツの写真や、それを楽しむ人達の写真がほとんどとなっています。
先に記載した運用方針の決定に近い部分がありますが、こうしたコンテンツの一貫性も重要な要素となっています。
Murad Osmann(写真家)
Murad Osmannさん()が投稿した写真 –
Murad Osmannさん()が投稿した写真 –
Murad Osmannさん()が投稿した写真 –
ロシアの写真家Murad Osmannさんのアカウントです。この写真は見たことのある人も多いのではないでしょうか。
恋人に手をひかれて、世界各国を旅する様子はInstagram上で話題となり、キュレーションサイトでもよくまとめられていました。 同じ構図で写真をとり続けるというような、世界観の統一も一種の方法だと思います。
いかがでしたか?
Instagramの運用方法、どういった要素が大切なのかという点が担当のみなさんにも少しでも伝われば良いなと思います。是非試行錯誤して見てくださいね!
ではまた。
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