こんにちは、SNL(Social Native Life)研究班のうのです。
SNLは、ソーシャルネイティブ世代のスマホ・ソーシャルメディアの使い方を探求するプロジェクトです。中高生をターゲットに、インタビューを通じて、「今どきの若い子ってスマホで何やってるの?」という疑問を明らかにしていきます。
今、若者マーケ担当者が大注目している「超十代」って?
十代の女の子のための体験型フェス「超十代」が2016年3月29日(火)に幕張メッセ5・6号館で開催されました。
ファッションショーや、ミクチャで大人気のインフルエンサーまこみなちゃんの双子ダンスライブ、シンデレラガールを選出するコンテストなど、十代女子が好みそうなコンテンツが盛りだくさんでした!
“ファッションショー”と聞いて、まず思い浮かぶのは「東京ガールズコレクション(TGC)」です。
気になる違いですが、F1層がメインターゲットの東京ガールズコレクションに比べて、超十代は完全なる十代女子向けのイベント。それも、「十代が創る十代のための」イベントだそう。
にこるがつくったWEGOステージ❤️
— みちょぱ(池田美優) ()
今回は超十代実行委員の広報委員の椎木里佳さんと、ギャルスタイル委員のみちょぱさんにソーシャルメディアの活用術について聞きました!「十代が十代にむけて、ネットを使ってどうメッセージを発信していくのか」「Instagramの流行りの加工」など、十代を代表する彼女たちにトレンドを教わりましたよ!
▼プロフィール
椎木里佳さん:中学3年生の時にAMFを起業。東京都内の高等学校に在学しながら、同港区内の六本木ヒルズに事務所を置く株式会社「AMF」を経営。学業のかたわら、スマートフォン向けアプリの開発や各種イベント企画プロデュースなどの事業活動を展開している。
みちょぱ(池田美優)さん:1998年10月30日生まれ。『Popteen』史上最年少、最速でカバーガールに起用される。5号連続で『Popteen』表紙に抜擢。Twitterのフォロワー数は35万人以上、ツイキャスの平均視聴者数は2万人。
「超十代」は大人が入り込めない十代だけの空間にしたい
うの:なぜいま超十代が開催されることになったんでしょうか?
椎木里佳さん:東京ガールズコレクションに顧問として関わらせてもらっていたんです。ファッション好きの女の子なら大注目するイベントですよね。 でも、そろそろ十代のためにあるイベントもあったらいいなと思い始めたんです。そうした矢先に「超十代」の開催が決まって。
うの:十代のためにとは、具体的にどのようなことでしょうか。
椎木里佳さん:十代の子にとって、お互いが刺激を受ける場が必要だと思っています。超十代では、ファッションショーだけではなく、スケボーやダンスで活躍している子のパフォーマンスなど、様々な分野で活躍している十代の子が輝いている瞬間をお見せしました。
うの:開催に向けて実行委員会も設立されて、おふたりともそれぞれ役割があるんですよね。みちょぱさんはギャルスタイル委員で、椎木さんは広報委員と聞きました。
みちょぱさん:そうなんです!ギャルって10代のうちにしかできないと思うんですよ。もっともっとギャルを増やしていきたいです。
椎木里佳さん:私は広報委員としてTwitterとInstagram、そしてLINEを使って十代の子たちがどうしたらイベントに来て楽しんでくれるかを運営スタッフと一緒に考えています。
うの:超十代の公式Twitterで告知をした時、ユーザーからの反応はいかがでしたか。
SHIBUYA109×超十代のコラボ企画??春の学割??スペシャルステージ、みんな来てくれてありがとう????超十代も来てねー?? #109
— 超十代-ULTRA TEENS FES ()
椎木里佳さん:やっぱり反応してくれる子は十代の女の子が多いですね。狙い通りです。そこは本当によかった。おじさんたちが入ってこないというか(笑)。十代の子が熱狂してくれることが目的なので。
十代にメッセージを伝えたいときはTwitterを使うべき
うの:十代の子にメッセージを届けたい場合、どの手段が1番良いんでしょうか?流行りのInstagramが真っ先に思い浮かびます。
みちょぱさん:1番はTwitterなのかなぁ…。誰でも使ってるイメージがあるのはTwitterですね。ちょっと進化するとInstagramみたいな(笑)。
椎木里佳さん:わかります(笑)。クラスを見渡すと色んなタイプの子がいますけど、みーんな使ってるのはやっぱりTwitterですよね。
うの:広報委員として参考にしている企業公式Twitterはありますか。
椎木里佳さん:バズりの面だとシャープさんのTwitterを参考にしてますね。すごい人気あるじゃないですか。
トゥンクトゥンクトゥンクトゥンクトゥンクトゥンクトゥンクトゥンクトゥンクトゥンク
— SHARP シャープ株式会社 ()
椎木里佳さん:企業アカウントらしくないツイートですよね。「ぽくない」というか。公式らしくない公式アカウントは強いと思うんですけど、それがあまりにも増えすぎると逆に目立たなくなってしまう懸念もあります。
シャープさんくらい大きな会社がゆるいツイートをしていたら面白いと思うんですけど、中小企業がやったところで、なんか…みたいなところもちょっとありますね。シャープさんみたいな固めの大手企業がゆるい文章でバズらせてるのがいいです。
気に入った企業のインスタ投稿は「いいね!保存」か「スクショ保存」
うの:Instagramはどうでしょう。アパレルブランドのお気に入りのInstagramはありますか。
みちょぱさん:好きな洋服のブランドのInstagramは結構チェックしますね。DIESELのInstagramがお洒落でイケてます。外国人のモデルさんを「うわ、ほっせー!」とか思いながら見てます(笑)。
うの:モデルさんが魅力的でDIESELのアカウントをチェックしている…?
みちょぱさん:写真もいいし、モデルさんもいいし、DIESELの洋服もいいし!
うの:ブランドの世界観がInstagram上で見れるのがいいんですね。
みちょぱさん:そうなんです。「モデルさんが着てる服可愛いなー。これ今度お店行った時に買おう」とか思ったり。
うの:Instagramって写真をダウンロードできないじゃないですか。買おう!って思った商品のInstagram投稿ってそのあとスクショしたりするものですか?
みちょぱさん:Instagramで良い商品見つけたらスクショ保存しておきますね。それか、「いいね!」を押しておきます。自分がいいね押した写真ってInstagramアプリの設定から一覧であとから見れる機能があって。それでお店行った時にいいね押した写真の洋服を探したりするんです。
うの:そんな使い方があるんですね!上の世代の方だと、スクショ機能が分からない方も多いんだとか。
椎木里佳さん:ですよね。スクショちゃんと出来なさそう…(笑)。
みちょぱさん:私もたまに電源落としたりしちゃいますよ(笑)。
十代はInstagramの投稿に「白枠」が無いとダサいと思ってる
みちょぱさん:最近、画像加工アプリっていっぱいあるじゃないですか?ありすぎて私もよく分からないんですけど(笑)。
椎木里佳さん:イケてるふうに見せるためには画像加工アプリ1つや2つじゃ足りなくて。3つくらいいつも使ってます。
うの:最近お気に入りの画像加工アプリってあります?
椎木里佳さん:「PhotoGrid」っていうアプリがお気に入りです。Instagramって、フィードで見る分にはいいんですけど、プロフィール画面で一覧で見たときにその画像がダサくなるというか。
うの:ダサい!?どういうことですか。詳しく教えてください。
椎木里佳さん:なんか普通の写真は、スッキリして見えるじゃないですか。でも加工してないとダサくなる(笑)。
うの:あ、画像に白枠をつけたいということですか…?
椎木里佳さん:そうですそうです。「PhotoGrid」で白枠つけるんですよ。白枠が無いと、ぺたっとするというか…何て言えばいいんだろ?(笑)。
みちょぱさん:あー!たしかに。白枠つけたほうが可愛い。私もやってます。
うの:トリミングされちゃうのが嫌なんですね。
みちょぱさん:そうなんです。以前はInstagramって正方形の写真しか載せられなかったんですけど、最近は縦とか横の写真も載せられるようになったんですよね。正方形じゃない写真を載せたときに、プロフィール一覧の画面で写真の一部が切れちゃうのが嫌なんです。フォローしてる人も白枠つけてる人が多いかも。
うの:白枠加工が十代のあいだではスタンダートだったとは…。
椎木里佳さん:白枠ついてないとダサく見えます。
みちょぱさん:白枠つけてるだけでお洒落感出るじゃないですか(笑)。私ちょっとイケてるんじゃない?みたいな。
椎木里佳さん:そうそう。あと、いまだにSNSを上手く活用できていない企業がたくさんありますね。十代向けのファッションブランドのInstagramは上手く活用できてるところが多いんですけど。
うの:たとえば、どんなInstagramアカウントを見ると、活用できていないと感じますか?
椎木里佳さん:ちょっと上の世代…30代40代向けのブランドになってくるとマネージャーの方も結構年上だったりするのでリテラシーがあんまりないんじゃないかと思うんです。公式Instagramを3日に1回くらいしか更新しないとか(笑)。1日に1投稿くらいはあっても良いと思ってます。あとは、新商品のラックをぱしゃって撮っただけとか(笑)。洋服の平置きが見たいわけじゃないんです。着用画像とかリアルな写真が見たいのに…すごくもったいないですよね。
うの:作りこんだほうが良いと。
椎木里佳さん:Instagram投稿用の画像はちょっと工夫するだけでユーザーの反応が違ってきます。人気のインスタグラマーが投稿している画像ってもはやスマホ撮影じゃなくて、一眼レフで専用のカメラマンつけて本気で撮っているんですよ。その写真をわざわざスマホに取り込んでアップするっていう。
うの:影ながら努力されているインスタグラマーさん多いですよね。
椎木里佳さん:Instagramは手軽にアップできてしまいますけど、人気のアカウントになるためには、実はかなり工程を踏まないといけないんです。リアルなショップにお金をかけていたものを、ソーシャルメディアにお金をかけちゃうくらいの勢いじゃないとちょっと難しくなってきているのかなと思いますね。
トレンドは顔文字よりも絵文字、そしてSnapchatも
うの:ところで、絵文字や顔文字は使いますか?最近の流行を知りたいです。
椎木里佳さん:2年くらい前まで顔文字派でしたけど、だんだん絵文字じゃないといけない空気感を感じます。
みちょぱさん:みんな可愛く絵文字を組み合わせてますもんね。わたしセンスないので、すごいなって思います。
うの:トレンド的には絵文字なんですね。最近、印象に残っているハッシュタグはありますか。
みちょぱさん:自分の誕生日のときは「#みちょぱ生誕祭」というハッシュタグが盛り上がりました。ファンの子たちが便乗しておめでとうツイートをしてくれるんですよ。あとからハッシュタグを遡ってファンのツイートを見てます。
うの:ファンの子たちが知ったら喜びますね!
みちょぱさん:あんまりリプとか返さないですけど、ハッシュタグは結構見てますよ。
うの:スナチャやMSQRD(マスカレード)を使った自撮り動画が流行っていますが、試してみたことはありますか。
みちょぱさん:あります!スナチャで撮りました。
椎木里佳さん:犬のエフェクトが流行りましたよね。
みちょぱさん:あと最近の流行でいうと、ネットの通販サイトでコーディネートできるサービスが便利だなって思います。
うの:それはPCからですよね?
みちょぱさん:スマホでコーディネートできましよ。
うの:おおー!
みちょぱさん:アバターにそのオンラインショップの好きな洋服を組み合わせられるんです。実際に自分で作ったコーディネートの洋服を1度買ったことありますね。
ギャルモデルの後輩に雑誌の写真は載せないように指導している
うの:TwitterやInstagramを使う上で、どんなところに気を付けていますか。
椎木里佳さん:私は経営者なので、ブランドイメージを傷つけられないように気を付けてます。前まではすごかったですねー。炎上しまくってました。
うの:Twitterでファンのリプライを返す返さないの基準って設けていますか。
椎木里佳さん:面白い返答できそうだなってときは返します。それがまた燃えたりとかしたんですけど、最近は気を付けてます。
みちょぱさん:私は基本フリーダムですね。炎上もあまりしたことなくて。ただソーシャル上で場所を特定されないように気を付けてます。「渋谷なう」とかは言わないです。
みちょぱさん:あと、雑誌を読まない子が増えてきてますけど、私は雑誌に出ている側で雑誌を売りたいので、ソーシャル上には自分が出ている雑誌のことをあんまり出さないようにしています。 ファンが『popteen』見たよって紙面の写真を撮ってTwitterやInstagramに載せちゃったりするんですよ。 それって実は嬉しくなくて。ちゃんと買って読んでもらいたいんです。
うの:頼もしいです…!
みちょぱさん:絶対に紙面の写真は撮らないですし、ネタバレ的なこともソーシャルメディア上に載せないようにしています。モデルの後輩でやってしまう子が多いので、結構注意してます。雑誌のことはあまり載せないほうがいいよって。後輩にはTwitterやInstagramの使い方を気をつけながら、一緒に雑誌作っていこうよって伝えてますね。
椎木里佳さん:かっこいい~~!
うの:最後に、超十代を通して同年代の子たちにどんな想いを届けたいですか。
みちょぱさん:楽しもう。ギャルやろう(笑)。ギャルが増えてほしいです。十代にしかできないことだと思うので。
椎木里佳さん:十代だからこそできることがたくさんあると思います。そういうことをやりつつ、イベントを通して将来のことについて考えたり、刺激を受けて貰えれば嬉しいです。
椎木里佳さんとみちょぱさんのソーシャルメディア活用術まとめ
椎木里佳さん
- 十代にメッセージを伝えたいときはTwitterを使う
- 顔文字よりも、絵文字の組み合わせを使うほうが可愛い
- Instagramの投稿に「白枠」が無いとダサい
みちょぱさん
- 気に入った企業のInstagram投稿は一旦「いいね!保存」か「スクショ保存」してあとでみる
- ソーシャルメディア上で「〇〇(場所)なう」は言わないように気を付けている
- 雑誌を売っていくためにTwitterやInstagramで雑誌のネタバレをしないように気を付けている
椎木さんもみちょぱさんも、繰り返し「10代のうちに10代にしかできないことをやりたい」と仰っていたのが印象的でした。大人が入りこまない10代だけの世界で楽しみたい彼女たち。少し前に「おばさんたちはインスタグラムにこないで」というブログが話題でしたね。クローズドな世界で楽しみたい十代にアプローチするには、慎重にいかないと、デジタルネイティブとしてうわてな彼女たちに追い出されてしまれそうです。若者のスマホ利用のアンケートデータを活用するのはもちろん重要ですが、本人たちの生の声も大事にしていくべきだと改めて感じました。
「超十代」で安倍首相からいただいたメッセージを代読させていただきました。幕張メッセという場所で一人で首相の代読をするという中々経験できないことをさせていただき、十代の代表としてもっとがんばろうと改めて思いました!
— 椎木 里佳【大学生になりました】 ()
超十代ありがとうございました❤️
たのしかったーーー!!— みちょぱ(池田美優) ()
SNL研究班では、引き続きソーシャルネイティブ世代の調査を進めていきたいと思います!
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