こんにちは、イイヅカミチカと申します。
K-POPファン歴6年目、渡韓回数数知れず、20台半ばのしがない韓流オタクのわたしですが、縁がありKakeruにて「韓国 × SNS」にまつわる記事を担当することとなりました。SNSという切り口から、韓国の様々な文化トピックスをお伝えできればと思っております。以後お見知り置きを!
さて。6月はBIGBANGとEXOのカムバック(新譜発売)があり、韓国国内のチャートがこの2アーティストによって埋め尽くされていました。K-POPに詳しくない方でも、BIGBANGとEXOについては名前だけは聞いたことがあるかもしれません。どちらも、国内外を問わず超大人気のグループです。
そんな中、先週末から突然ランキングに食い込み、現在リアルタイムチャート1位になっている曲があります。それは、「こうなるならやめてよ(이럴거면 그러지말지)/ペク・アヨン(백아연)」。先月20日に公開された曲なのですが、発売3週ぶりに韓国国内チャートを駆け上っています。
そんなこの曲、実は、SNSを使っている女性なら「あるある」と共感してしまうような、切ない歌詞&ミュージックビデオなんです。
『もしかしたらと思ってポストした私たちの話に いいねは押さないで欲しい 期待しちゃうから』
– こうなるならやめてよ(이럴거면 그러지말지)/ペク・アヨン(백아연)
「あなたも私の事、好きだと思ってたのに…だったらなんであんなことしたの?」と、意中の相手に翻弄され、傷いた乙女心を描く、ちょっと切ないこの曲。気になる相手との出来事をポストしたら、相手から「いいね」が来て、思わずドキドキしてしまった……。SNSを日常的に使っている人であれば、経験したことがあるかもしれませんね。
また、ミュージックビデオには、カカオトークとInstagramがモチーフとして使われているんですが、人知れず失恋の気持ちを吐露する場所としてのSNSの姿も見えてきます。SNSが恋愛の一舞台として、生活に入り込んできているということを、改めて感じられさせます。
しかし!この曲だけでなく、最近のK-POPには、度々SNSが登場するようになっているのです!!特に、片思いの曲や失恋の曲での登場率が高いんですが……詳しく見ていると、どうもSNSは「相手の近況を覗き見れる」のがポイントのよう。
プロフィール写真変えた?拡大してみて騙される計算 綺麗になった君に電話をかける-SsSs(싱숭생숭)/Dynamic Duo
初めはいいんだ I feel like guap終わりはいつもあんまりさ 君も分かってるだろ 酷いってことその後でこっそりSNSを見るところで君はBEACH ボラカイ島?楽しそうだね 色んな食べ物の写真- 愛は狂ったこと(사랑은 미친짓)/15&
君がアップする全部の写真に
「いいね!」乱発する 初めてみるあの男…誰だ?
ああそうだ 俺はもう彼氏じゃなかった
自然と君の番号を押したよ
電話やカカオをしようとすれば負けな気がして
何もしなかったら気にかけてくれない気がして
なんで「嫌い」ボタンはないの
嫌だ あの三十何人の一人になるのは- いいね(좋아요)/防弾少年団(방탄소년단)
Hello How Are You Doing?君のタイムラインこっそり盗み見るよ僕は君が去ったあとに終わりのない迷路みたく君のそばをぐるぐる回る
-Hello/少年共和国(소년공화국)
イケメンアイドルグループ・少年共和国の、今月発売されたばかりの新曲でも、元カノのタイムラインを覗き見ています。……いや、言いたいことはわかるけど、ここまで未練がましいとちょっと怖いような気も…??
ちなみに、SNSが発展する直前、2010年の年間チャートTOP3に入っている、「当時の」未練タラタラな男の姿を歌った曲の歌詞はというと……
お前の家の前に向かってる早く電話に出ろ- 死ぬほど辛くて/MCモン
……いや、もっと怖いよ!!!!
しかし、同じ2010年に流行った曲では、2AMの「電話に出ない君に」でも、電話に出てくれない元カノのことを、元カノの家の前で待っていました。家の前で待たれるのと、SNS見られるのと、どっちがいいかといえば…どっちもあんまり嬉しくないですよね…。
と、ドン引きしているそこのあなたも、好きな人や別れた恋人のSNSをコッソリ見ちゃったこと、本当に一度もないですか…?実際見なかったとしても、見たくなってしまったことぐらいは、ありますよね、きっと。
韓国では、「気になる相手のSNSを見てしまう、見たくなってしまう」ことに共感する若者が多いために、こういった内容の歌詞の曲が登場したり、ヒットを飛ばしたりしているのだと思われます。韓国ほどではないものの、日本でも若者世代を中心に、SNSは生活の一部になりつつあります。SNSヘビーユーザーのあなたも、こういう歌詞に、ついつい共感してしまうのではないでしょうか?