こんにちは。田村(野球が好き)です。近年、プロ野球人気が低迷していると言われています。テレビで野球の試合をやっても視聴率が取れないとか、観客動員が減っているとか、他のスポーツにファンが流れているとか。
【参考】プロ野球の人気低迷がヤバい!(NAVERまとめより)
プロ野球観客動員数推移96-15
これ、ほんとでしょうか。いろいろと指標はありますが、人気度を判断する数値としていちばんわかりやすい観客動員数を20年前まで遡り、昨年2015年までの推移を見てみましょう。
2015年・1996年 セパ観客動員数比較
はい、めっちゃ増えてますね。約13%増です。特にパ・リーグの動員数は大幅に伸びています。では、なぜ人気低迷とか言われるのでしょうか。答えこれです。
そう。つまり巨人戦の人気が落ちているんですね。その分、もともと動員力が弱かった他の球団、特にパ・リーグの各球団(2球団をピックアップしましたが)は営業努力によって動員数を伸ばしていると見ることができます。
巨人戦についてはテレビ中継の視聴率も落ちています。最盛期は毎試合20%を超えていた視聴率も、近年ではこんな状況です。
視聴率3%…巨人戦、テレビ局は「もう中継必要なし」 日テレ、天王山すら中継なしの異常事態
各チームのファンは、CSで自分のひいきチームの試合が放送されるチャンネルを契約しています。元々巨人以外のチームの試合は地上波で放映されることが少なく、いち早く各チャンネルを契約して見たい試合を見ていたのです。(もちろん私も。黄色いチームの試合は、全試合見られるようにしてますからね。ふふ。)
結論、人気低迷しているのは「プロ野球」ではなく「読売ジャイアンツ」であると言えます。もともと人気が突出していただけに、低迷したときのインパクトが強いのですが、プロ野球全体で見ると実はファンは増加しているのです。
人気のセ 実力のパ
もともと「人気のセ・実力のパ」と言われ、観客動員力・コンテンツ力は圧倒的にセ・リーグが強い時期が続いていました。ちなみに、1990年の観客動員数はセ・リーグが約1200万人、パ・リーグは約860万人です。
また2004年、パ・リーグを中心とした球団の身売りなど球界再編騒動があり、さらにその傾向は強くなりました。ホリエモンの近鉄バファローズ買収騒動など記憶に残っている方もいらっしゃるでしょう。
ちなみに、この騒動直後、2005年の観客動員数はセ・リーグが1,167,251人、パ・リーグが8,252,042人と前年比15%ほど減少しています。
人気面においてはこの後もセ・リーグ優位が続くものと思われていました。しかし、2005年の危機を機会にパ・リーグの逆襲が始まります。
前年、北海道に移転していた日本ハム、福岡を本拠地としていたソフトバンク(2004年12月にダイエーより買収)、仙台には新球団楽天ゴールデンイーグルスが設立。各球団地元ファンを獲得するために積極的に集客に力を入れ始めます。
千葉ロッテでは試合後、球場の外で選手によるライブが開催されたり、日本ハムでは試合前の練習時に選手がゴレンジャーのマスクをかぶってパフォーマンスするなど、(賛否はありますが)プレー以外でお客さんを楽しませる試みが見られるようになります。
パ・リーグの逆襲にソーシャルメディアは欠かせない?
さらに活用されたのが’00年代後半から普及してきたソーシャルメディアです。
セ・リーグの伝統球団も利用開始したものの、内容はチケットやファンクラブの案内、広報誌の紹介など、いわゆる従来同様の告知にとどまっていました。
一方、尻に火がついているパ・リーグ球団のアカウントからは、ファンを楽しませようとするコンテンツが展開されます。
選手への質問を募集して…