こんにちは。ソーシャルネイティブ世代を研究するSNL研究班のイイヅカミチカです。
先日、SNL研究班にて「巨大LINEグループとはなんぞや」ということをリサーチし、記事(→大人が知らない中高生のLINEグループの使い方を調査したら、闇が深かった。)にしたところ、
kakeruについて 面白そうな会社だね
— 帝越コク ()
記事内で取り上げた「帝越(みかごし)グループ」の総裁・帝越コク氏に即効でエゴサ(※)された上、
※エゴサ…エゴサーチ(自分の名前などで検索をかけること)
匿名クラブ公式ページに媒体掲載としてアップデートされるという完全に予想外の事態に至りました。
そこで、kakeruサイドからも組織との接触を図ってみたところ、なんと急遽、帝越コク氏と都内で面会できることに!気になっていたLINE巨大グループの全貌から、噂のあの事件の真相まで、いろいろ聞いてきちゃいました。
いざ、初対面のご挨拶
SNLイイヅカ:一体どんな人が来るんだろ?宗教団体とか言ってるし、危ない人だったらどうしよう。
SNLうの:何かあったらすぐ逃げようね…そもそもインタビュー成り立つか心配…。
そわそわしながら待ち合わせ場所で待っていると、こちらに歩み寄ってくるマスクを付けた少年が…!
帝越:こんにちは、帝越です。道迷っちゃってちょっと遅くなりました。
SNL:(あれ…!?わりと普通の中高生っぽい…!?)…はっ、はじめまして!本日はどうぞよろしくお願いします。道迷ったの、大丈夫でした?
帝越:よろしくお願いします。道は、Twitterでフォロワーさんが教えてくれました。
SNL:Twitterの使いこなし方もすごいですね…。ところで、高校生ということは存じ上げていたのですが、大変失礼なのですが、現在高校何年生ですか?
帝越:高1(1999年生まれ)です。
SNL:LINEの神、高1!若すぎないですか!と、とにかく、色々聞きたいこともあるので、インタビューを進めさせて頂きます。早速ですが、まず、先日の記事でご紹介させていただいた1万8,000人の会員数を誇る巨大LINEグループ「匿名クラブ」について教えてください。
総会員数1万8000人超!「匿名クラブ」とは?
SNL:前回の記事を書くときに匿名クラブについても調べさせてはもらったんですが、正直よく分からなくて…。
帝越:あとで詳しく話しますが、僕が総裁を務める帝越グループは、あくまで匿名クラブのブランドチームです。なので、僕自身、匿名クラブについては詳しくない部分があります。
SNL:いくつかのブランドチームを束ねている組織が匿名クラブ、ということですか?
帝越:そうですね。僕たちの帝越グループ以外に「ワサラー団」や「霧響」など全部で7つのブランドチームが所属しています。「匿名クラブ」としての会員は約6,000人、日本初のツイッタラー団体「ワサラー団」は約3,000人、「霧響」は約1,000人、その他のTwitter上のブランドチームに約1,000人所属しています。ブランドチームの会員も含めると、匿名クラブ全体の会員は1万8000人ぐらいになりますかね。男女比は五分五分ぐらいです。
SNL:匿名クラブは何を目的として存在し、具体的にどのような活動を行っている団体なのでしょうか?
帝越:匿名クラブの活動目的は、匿名の人たちが、親睦を深めながら何をどこまでやれるのか?という可能性を探求することです。活動内容は、SNS上での会員同士の慣れ合いや、Twitter上でのフォロ爆(自動生成などで大量に作成した非アクティブなアカウントで一斉フォローしフォロワーを増やす行為)がメインです。最近ではオリジナルTシャツの販売なども行っています。
SNL:会員はどんな人たちで構成されていますか?
帝越:末端の会員も含めますと、下は小学生から上は30代までいますね。
SNL:そこまで年齢層が広いと、交流するのも大変そうですが。
帝越:そんなに深い話はしないので問題ないですよ(笑)メイン層や幹部は中高生から大学生くらいですね。会長が16歳、副会長が20歳です。
SNL:幹部の方々と、直接の面識はありますか?
帝越:会長も副会長も東京から離れたところに住んでいるので、僕はまだ直接会ったことはありません。幹部同士のオフ会とかもあるんですけど、僕は参加していないです。
退会にお金がかかるってマジ?
SNL:ところで、匿名クラブは簡単に入会できるようですが(参考ページ)、退会するときにお金がかかるという噂は本当なのでしょうか?
帝越:うーん…僕は実際に払っている人を見たことがないので何とも言えません。正直、会員が多すぎて、入会退会をすべて把握しているわけではないので。まぁ、グループを辞めさせないための脅しみたいなものだと思います。(※編集部注:2015年8月4日現在、匿名クラブの退会に関する制限は全廃されております)
SNL:でも、Tシャツの販売など、営利活動も行っていますよね?そういった収入は誰に分配されているのでしょうか?
帝越:運営費に回していると思いますよ。匿名クラブの公式サイトや、各ブランドチームの公式などは、すべて有料のサーバーを使って運用されているものなので、そういったところの維持費なんかに使われているのだと思います。
SNL:なるほど。案外きちんとした組織なんですね。ところで、実際に学生の間で匿名クラブってどれぐらい有名なんですか?
帝越:うーん。一部の学生の間では有名だと思います。例えば、クラスに何人かは、コアなネットオタクっぽい人っているじゃないですか。そういう人だったら、5人に4人ぐらいは知っていると思う。
SNLイイヅカ:あー、私達の世代(91年生まれ)で言うところの、2ちゃんねるに書き込んで遊んでたクラスメイト的なポジションの人達ですね。
SNLうの:…うん、多分。
帝越:よく分からないけど(笑)、多分そんな感じだと思います。
LINE上の超巨大勢力「帝越グループ」
SNL:続いて、帝越グループについて詳しくお伺いしていこうと思います。さきほどブランドチームというお話が上がりましたが、どういった経緯でブランドチームになったのでしょう?
帝越:帝越グループは元々、匿名クラブとは別の団体だったんですが、スカウトされて匿名クラブ所属という形になりました。ただ、スカウトで所属するケースは特殊です。通常はブランドチームを立ち上げたい人が会長に申請をする必要があります。
SNL:帝越グループは、影響力の大きさからスカウトされたんでしょうか?
帝越:そういうことになるんですかね(笑)匿名クラブには、会員を爆発的に増やすノウハウがあまりなかったので、そこを買われたのかなと思います。
SNL:基本的な活動媒体はLINEですよね?
帝越:最近はTwitterにも徐々に活動を広げていますが、基本的にはLINEです。
SNL:帝越グループのLINEには、現在どのくらいの人が参加されているんですか?
帝越:帝越グループはこれまでに6回解散していて……現在の7期になって今2週間目ぐらいなのですが、現時点で6,500人の会員がいて、毎日500人ぐらいのペースで増加しています。今までで会員数が一番多かったのは5期(2014年8月)のときで、そのときは1万6500人ぐらいいました。
SNL:何度も解散しているとのことですが、その理由は?
帝越:人数が増えすぎると、会員を制御できなくなったりするんですよね。制御できなくなったら、その都度解散していました。でも今は、Twitter上にも少しずつ活動を移して、解散したくてもできないような状況を自分で作って、少しでも長引かせようとしているところです。
SNL:なるほど、それでTwitterでの活動にも力を入れているんですね。
帝越:はい。実際今、僕のTwitterアカウントのフォロワーは16,000人以上いますし、帝越の名前をアカウントに入れてくれている人もどんどん増えています。
SNL:そもそも、なぜLINEを使ってこういう活動をするようになったのでしょうか?
帝越:僕が元々LINEを使っていたからというのが大きいです。帝越グループの前身になるような拡散グループもLINEでやっていて。
SNL:前身となるような組織があったんですか?
帝越:中学生のころ、友達と一緒にLINEで3万人規模の組織を作ったことがあったんです。おそらくネットで一番最初にできた拡散グループなんですが、3万人になったころに制御しきれなくなって解散しました。でも、その後も、LINEの名前に僕達のグループ名を入れている人がたくさんいて。じゃあまた組織化してみようかなと思って作ったのが帝越グループだったので、自然とLINEで活動する流れになりました。
「拡散グループ」って何?
SNL:すみません。拡散グループとは…?
帝越:LINEの友達追加用のURLを拡散し、友達を増やす活動を行うグループのことです。
SNL:そんな風に友達を募集する目的って、一体何なんでしょう?
帝越:LINEをTwitterのように使いたい人達がいるんです。「LINE民」って呼ばれているんですけど、LINE民は大体友達数が1,000人を超えていると思います。その友達を獲得するための手段として、拡散グループの需要があるんです。
SNL:1,000人もいたら交流しない人もいますよね?
帝越:もちろんいます。でも、Twitterだってそうじゃないですか。フォロワーがたくさんいても、別に全員と交流しないですよね。
SNL:確かに。ところで、拡散グループにしろ帝越グループにしろ、LINEのグループトーク機能って普通200人までしか追加できないですよね。Twitterみたいに使うって、どういうことなんでしょうか?ラインのタイムライン機能をTwitterみたいに使っているんですか?
帝越:タイムライン機能も使いますけど、基本的には大人数でのグループトークを作って、そこで雑談したりしています。僕は組織を拡大させる活動がメインなので、使い方がまたちょっと違うんですけど。
クローズドな空間の中で、巨大組織を作るテクニックとは?
SNL:LINEのような閉じたSNSの中で、どうやって1万人規模の組織を作っていくんでしょうか?
帝越:まず無差別に200人MAXにグループトークに招待し、そのグループを本部にして「名前にチーム名を入れていない人は退会して」と伝えます。そうすると大体6割ぐらい残るんです。それを何回か繰り返して支部を増やしていく。その後、支部の会員に、最も多く会員を増やせた人を上級役員に指名する、などのミッションを課して、組織の規模を拡大させています。
SNL:そんな使い方をしているんですね。
帝越:普通の、能のないLINE民の人達は、片っ端から友達を増やしていると思います(笑)でも、効率よく大量に友達を増やす方法はたくさんあるんです。既存のグループを傘下組織にしていくとか、力の強いグループが名前を貸して、組織をプロデュースしたりとか。そういうことをやっていると、会員数が指数関数的に増えていくんです。
SNL:ほぉ…。ちなみに、帝越グループってすでにかなり大規模なグループですけど、このグループの目指しているところって一体何なんでしょうか?
帝越:僕個人の考えとしては…例えばYoutuberのヒカキンさんとか、Vineの大関れいかさんとかみたいに、ネットをきっかけに実社会に進出してる人っていますよね。ああいう方々みたいに、僕の作った組織も、実社会で認められるような組織になれるのかどうか、興味があります。
SNL:インターネットで手に入れた知名度や影響力を、いかにリアルの世界に持ち込めるか、といったところですかね。
帝越:そうですね。あと、どれだけ一般の人…LINE民じゃないごく普通の一般ユーザーからの支持を集めることができるのか、とか。今はまだ、一部のユーザーから支持されているような組織ですけど、一般人を巻き込めるようになれば、もっと大きな組織になることもできるだろうし。
SNL:ふむふむ。
帝越:「クラスに何人かいるネットに詳しい人」だけの世界じゃなくて、「ネットはあんまりよく知らないけど、帝越グループなら、匿名クラブなら知ってるよ」みたいな人をもっと増やしたい、というのはありますね。
SNL:なるほど、大きな野望があるんですね。そういえば、帝越グループは宗教団体といった説明を公式サイトで見かけたのですが、コクさん自身は宗教の教祖的なものを目指しているわけではないんですか?
帝越:あぁ、ああいうのも実は、僕が把握しきれていないというか、制御しきれてない事柄の一つで(笑)僕は別に、宗教の教祖になりたいとか、そういう意図でこういうことを始めたわけじゃないんです。でも、方向性は違えど、誰かが騒いでくれることで僕の名前が売れるのであれば、匿名クラブにとっても帝越コクにとってもWin-Winなので問題ないです(笑)
SNL:売名になればOK、ということなんですね。振り切れてますね……。
「LINEの神」はスマホネイティブ、リアルも充実。
SNL:ところで、インターネットを使うようになったのはいつからなのでしょうか?
帝越:中学に入ったタイミングで、親がスマホを買ってくれて、それからインターネットをするようになりました。
SNL:パソコンは使わないんですか?
帝越:家に親のパソコンはありますけど、ほとんど使ったことがないです。学校の授業でちょっと触るぐらいで、基本的にネットの利用はスマホからだけです。
SNL:コクくん、スマホネイティブなんですね…。ところで、LINEで活動をするようになったきっかけは?
帝越:スマホを買ってもらったタイミングで、学校の友だちに、「マインクラフト」というゲームに関連したLINEグループに招待されたんです。オフラインの知り合いだけでなく、知らない人も沢山参加しているようなグループでした。そこからLINEを使うようになったので、ネットを使い始めたのとLINEを使い始めたのはほぼ同時です。
SNL:初めてLINEを使った時から、知らない人とLINEでやりとりをしていたんですね。
帝越:そうです。だから僕にとっては、LINEで面識のない人とやりとりするのは、割と当たり前のことなんですよ。その後、スマホを持ち始めて2ヶ月ぐらい経ってから、LINEグループを通じて知り合った友達と一緒に、拡散グループを作ったりするようになりました。
SNL:2ヶ月!頭角を表すのが早すぎじゃないですか?!ちなみに、LINEでの活動は主にどういった時間帯に行っているんでしょうか?
帝越:暇つぶしにやっていることが多いので、夜の時間帯に活動していることが多い気がします。学校の休み時間は友達と遊んでいるので、ネットはあまり見ません。
SNL:私生活も充実しているんですね。
帝越:そうですね。会員には、ネットにどっぷりと使っている人も沢山いると思いますけど、僕自身はネットばっかりやってる、というわけではありません。
SNL:ネット上の集団のトップの人って、ネットばっかりやっているイメージでしたが。意外ですね。SNS以外には、何か趣味はありますか?
帝越:部活で弦楽器をやっていて、月に1回ぐらいの頻度でオーケストラのコンサートに行ったりしています。あと、読書するのが好きです。家に本が沢山あるので、家にある本を読んでいます。小説だと純文学も好きです。
SNL:文化的ですね。前回の記事を読んだ方々から、「デュラララ!」などアニメ等の影響があるのではないかという反応がありましたが、漫画やアニメはお好きなんでしょうか?
帝越:流行りの漫画を読んだりもしますけど、そこまで入れ込んでいるわけでもないです。僕の活動については、特に漫画の影響を受けたというわけではありません。
学校では既に垢バレ済み、炎上はそこまで怖くない
SNL:そういえば、学校でネットリテラシーの授業とかってありました?私達が学生の頃は、ネット黎明期で、そういう授業が結構頻繁にあった気がするんですけど。
帝越:ああ、数回ならあります。そういえば、ちょうど自分が炎上しているタイミングで、警視庁の人からネットリテラシーに関する授業を受けたことがありました。その時、後ろの席に座っていた友達がたまたまLINE民だったので、炎上に関する話題になるたびに椅子を蹴られたりして面白かったです(笑)
SNL:えっ、学校の友達はコクくんが「帝越コク」だということを知っているんですか?
帝越:学校だと、多分50人ぐらいは僕が「帝越コク」だってことを知っていると思いますよ。Twitterで僕のツイートが2万RT行った時に垢バレしました。
SNL:垢バレや身バレは怖くないのでしょうか?
帝越:親にはバレたくないですけど(笑)、身バレしたところで、大して何も起きないって知っているので、そこまでは怖くないです。学校の友達で、家の住所を特定されてしまった人がいたんですけど、実際何があったかっていうと、誕生日に自宅に凸られて誕生日プレゼントもらってたぐらいで。
SNL:肝が座っていますね……。
帝越:炎上するとどうなるかっていうのを散々見てきて、越えちゃいけないラインみたいなものが感覚的に分かっているというのもあるかもしれません。特に、僕の場合は恣意的に炎上させていることがほとんどなので、コントロールもわりと効くし、怖いという感覚はそこまでないです。
SNL:恣意的な炎上……。ちなみにこれまでどんなことをしてきたのですか?
帝越:LINE民とツイッタラーは仲が悪いので、ツイッタラーを煽ったりして炎上させています。今年も3回ぐらいトレンド入りしました。あと、ちょっと前に、炎上を何日間続けさせられるか挑戦してみたんですけど、それは最長6日ぐらいでした。それ以上続けると疲れてしまうので……(笑)
SNL:本当に実験感覚なんですね……。
帝越:そうですね。炎上についても、「どうなるんだろう?」っていう好奇心や興味からやっているところもあり……とりあえず警察沙汰にならなければ大丈夫だと思っています。逆にその線は越えたくないです。
女子中学生失踪事件の真相―メディアはもっと正確な情報を流すべき
SNL:警察沙汰といえば、先日の女子中学生失踪事件で容疑者扱いされた件ですが、女子中学生の方とは実際に面識はあったんですか?
帝越:えーと、まず、あのDMは実際に僕が送ったもので、突発オフに誘ったのは事実です。彼女は帝越グループの会員で、他にも何人かの会員を誘ってオフ会をする予定を立てていました。でも結局彼女の都合が合わなくて、実際には一度も会ったことはありません。
SNL:なるほど、直接の面識はなかったということですね。ちなみにオフ会では何をするんですか?
帝越:特別なことをするわけではなくて、普通に学校の友達と遊ぶみたいに遊ぶだけです。帝越グループでは結構よく暇な人同士でオフ会をするんですけど、その日も似たような感じで集まろうと思って、何人かに声をかけていて。その内の一人が彼女だったというだけです。
SNL:そうなんですね。事件の真相について、何か知っていることはありますか?
帝越:本人サイドからは事実を聞かされていませんが、僕の予想だと、大学生ぐらいの、一人暮らしのLINE民の家を転々としていたんじゃないかと思います。組織が大きすぎて、末端の会員が何をしているのかは、僕の方では把握しきれていないんで、正確なことは分かりませんけど。面倒事になるのが嫌なので、僕の方から首を突っ込みたくないというのもあります(笑)
SNLイイヅカ:確かに、変にこじれたら面倒ですもんね…。まぁでも、そこまで大きく話題にならないだけで、こういう家出っていつの時代でも起こり得ることなのかも。私が中学生の時も、クラスメートで、家出してきたネットの知り合いを家に匿ったことのある子がいましたよ。
SNLうの:なにそれこわい。私のところはさすがにそういうことはありませんでした。
SNL:事件に関して噂が錯綜する中、ネット上で犯人扱いされたことについては、どうお考えですか?
帝越:うーん…ネットに上がってきたほとんどの記事には誤解があって、正しい情報が乗っていたのは「2ちゃんねる」だけだったんですよ。もちろんそこにも嘘はありましたけど…。とりあえず、報道する前には、情報を正確に調べて欲しいと思いました。
SNL:ふむふむ。
帝越:僕の件以外でもそうなんですけど、ネットを駆使すれば、ある程度は情報の検証ができるはずなのに、メディアやマスコミはそれすらできてないことが多々ある気がします。ああいうのを見ていると、正直「大したことないな」と思ってしまう時もある。
僕の場合は、自分の持っている巨大な会員のネットワークを使って、独自ルートで調べものができたりもするから、余計そう感じるのかもしれません。でも、あの事件のお陰で「帝越」の名前がネット上で有名になったのも確かなので、売名できたという点では、かなりの棚ぼたでした。
SNL:売名重視のコクくんにとっては、ポジティブな炎上だったということですね。
帝越:そうですね。実際に僕が何か悪いことをした訳ではないですし(笑)
ネットとリアルは共存している
SNL:最後に、コクくんにとっての、ネットやSNSのメリット/デメリットを教えてください。
帝越:個人で何かをするっていうのは、リアルだと難しいことも多いし、特に僕みたいな学生には限度があります。でも、ネットだと、年齢やバックグラウンドを問わずに影響力を持つことができるし、それをゼロから積み上げていくスピードもリアルより早い。それはネットの持つメリットですよね。
逆に、デメリットとしては、ネットによって、個人個人の繋がりの価値が低下したんじゃないかと思っています。画面で世界のあらゆる人とコミュニケーションが取れるようになって、個人の持てる繋がりの数は増えたけど、その比重が軽くなってしまっている気がします。
SNL:ネットの技術が進んで、昔よりも人間関係が浅くなってきているのは、私達もなんとなく感じています。現実では、相手を遮断するなんてほとんど不可能ですけど、SNSなら、相手をブロックとかすぐにできちゃいますしね。では、コクくんにとって、ネット上での繋がりとリアルでの繋がり、どちらの方が大事ですか?
帝越:僕としては、ネットもリアルも、僕の中に共存している世界だと思っているので、どちらも同じように大事です。でも、ネットではあえてリアルな自分の性格を出さないようにしていたりもします。ネットでは、イメージ作りみたいなのも必要だと思っているので。
SNLイイヅカ:セルフブランディング、大事ですよね。確かに、今日会ってみて、会う前のイメージと全然違う雰囲気だったのでとてもびっくりしました。でも、こういうギャップが魅力的だったりもするんでしょうね。
SNLうの:うんうん。会ってみて、コクくん自身にとても魅力のある人だと思いました!
SNLイイヅカ:うのちゃん、すっかりファンだね。
SNLうの:えへへ。
帝越:ありがとうございます(笑)それでは、僕はこの後またオフ会があるので、この辺で失礼させて頂きます!
そう言って帝越コクくんは、新宿の雑踏へと消えて行ったのでした……。
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