こんにちは、kakeru編集長の三川です。
今年の4月、社内交流を目的として少し変わったワークショップを実施しました。やってみて「このワークショップはどの企業でも再現できるのでは?」と思ったので、実施背景や当日の様子を紹介します。
大きな会社あるある。「どんな人たちがいるのか分からない」
なぜ社内の交流会を開催したのか、背景から説明します。
今年1月、会社のなかで比較的大きな組織編成が行われました。コンテンツビジネスに本格的に挑戦するため、いままで連携していなかった複数の部署がひとつの管轄組織になったのです。(のちのStudio Optになります)
組織が誕生して3ヶ月が過ぎた頃、課題として顕著に浮かび上がったのが「社員同士のコミュニケーション不足」でした。
というのも、当時は部署間の交流がほとんどなく各部署が何をしているのか把握できなかったり、中途社員が増加したりするなかで誰がいるのか分からない状態だったのです。
―個人でのパフォーマンスは充分に発揮できている。社員同士のコミュニケーションが活発になると、チームとしてのパフォーマンスも最大限に発揮できるのでは…。
―新設されたばかりの組織とはいえ、これから関わっていく仲間であることは間違いない…。
部署の隔たり関係なく、また仕事関係なく日常的な交流が自然と生まれるような組織を作りたいし、そのためにもメンバーの仕事以外の一面を発見できるキッカケを作りたい。
そのような狙いで「DISCOVER NIGHT」というテーマのもと、Pinterestを活用したワークショップを思いつきました。
お互いを知るためのワークショップをしてみた
先に述べた通り、その人自身に興味を持てるような(新たな一面を発見できるような)キッカケを作りたかったので、次のようなワークショッププログラムを考えてみました。
<ワークショッププログラム>
- グループに分かれる
- Pinterestの紹介 (Pinterest Japan 小串さんより)
- 個人ワーク:「やってみたいこと/最近気になってること」をPinする
- グループ内で発表
- グループワーク「このメンバーでテレビの深夜番組10分枠を持つことに。さて、どんな番組テーマにする?」をPinする
- 全体で発表
また、ワークショップにおいて大切にしたことは、次の4点です。
①Pinterestを活用して、自己紹介をビジュアル化してみる。
②リラックスできる非日常空間を演出する。
③社員の好きなことを披露する場をつくる。
④できる限り複数の部署社員で構成されるようにチーム分けをする。
これらについて、詳しく説明していきます!
1.ビジュアルからはじまる自己紹介
相互理解に関わらず自己紹介をする場合、肩書や仕事内容を中心に発信することが多いです。「◯◯会社に勤めていて、△△という仕事をやっていまして~~」というあれ。
今回は「好きなもの,気になっていること」をテーマにそれぞれ個人でグループボードにPinしてもらい、誰かのPinで気になったものがあったら本人が説明するという手法をとりました。
この手法をとった理由としては、「誰かの興味からはじまる自己紹介」のほうが面白いのでは?を検証したかったからです。
Pinterestで、まず目に入ってくるのがビジュアルです。文字情報はほぼありません。そのビジュアルを見た人は「色が好き?このモデルが好きなの?背景に映ってるなにかかな。このビジュアルのなにが好きなんだろう?なんでPinしたんだろう?」と、気になることがどんどん溢れてきます。
そして、「これ、誰がPinしたの?なに?なにが好きなの?」と自然と会話も広がるのではないかと考えやってみることにしました。当日はPinterest Japanの小串さんに協力してもらい、Pinterestの魅力とその使い方をレクチャーしていただきました。
小串さんからPinterestの魅力と使い方を紹介してもらったあとは個人ワーク。「やってみたいこと/最近気になってること」をグループボードにPinしてもらいました。
10分間、夢中にPinしてもらったあとはそのグループボードを見ながらチーム内で発表です。気になったPinがあったらそれをPinした人に説明してもらう自己紹介をしました。
「え?!○○さん、こういうのが好きなんだ!」「私も好きなんだけど!」と、普段の業務中では知ることのできなかった一面を見れたという声も多くあがり、当日は時間が足りなくなるくらい各グループ盛り上がってくれました。
2.リラックスできる非日常な空間づくり
今回、「空間」にもこだわりました。ワークショップは社内のスペースで行ったのですが、仕事モードから脱してリラックス状態で楽しんでほしいと思い、「アウトドア」をコンセプトに空間づくりをおこないました。
空間コンセプトにご協力いただいたのは「ARCH DAYS」さんと、弊社メディア「.HYAKKEI」です。
ライフイベントやパーティーを楽しむためのインスピレーション、アイデアを発信しているメディア。空間づくりを得意としており、本イベントの空間テーマを決めるところから参加していただきました。
『自然を楽しもう!』をテーマに、より多くの方々に自然に触れ合うきっかけを持ってほしいという想いで立ち上げたアウトドアWEBマガジン。編集長のに参加してもらいました。
Pinterest Japanの小串さんにも参加頂いて空間コンセプトのブレストを実施。その時のイメージボードがこちらです。
「テントがあったらいいよね!」「本物は無理かもしれないけど…キャンプファイアがしたい!」「緑がほしいなあ」などなど当日の空間コーディネートの話に落とし込みました。
そして実際にできたのがこちら。
普段は白い机が並ぶ弊社イベントスペースですが、当日はキャンプ空間に大変身。本物のテントやティピー、サインボードを設置したり。キャンプファイアーを囲むような円をグループ毎に作って、芝生チックなクッションを用意したり。
飲み物・食べ物も用意しました。
ARCH DAYSさんのアイデアで、参考にしたPinは当日印刷して飾りました(おしゃれ!)。
3.社員の好きなことを披露する場
ワークショップだけではなく、「社員の好きなことを披露する」機会も作りたく、今回は、.HYAKKEI編集長の羽田さんによる珈琲スタンドを設置しました。
次回は、もっと多くの社員の得意なことを披露できる場を作るのもありだなと感じました。たとえば、カメラやイラストが得意な人も多いため、ちょっとした展示ができるスペースを作ったり。
4.グループ分けは仕事で関わりのない社員同士に
本ワークショップの参加者は約60名だったので、4~6名の10チームに分けました。チーム構成は「この人とこの人が会話してるところ見たことないなあ」が基準です。そう、感覚で決めました。
ちなみにグループ名もアウトドアに統一して「キャンピングカー」「ハンモック」「ランタン」「ログハウス」という名前をつけました。
実際のPinterestはこちら。
当日の様子
その他、当日の様子を写真でお送りします!
ビジュアルで自己紹介をしてもらったあとは、グループワーク。「このメンバーでテレビの深夜番組10分枠を持つことに。さて、どんな番組テーマにする?」というテーマで、みんなでPinしてもらいました。
グループワーク後は自由スタイル。好きな席に移動したりご飯を食べたり飲んだり。前半の自己紹介で気になった人に声をかけに行く姿が見受けられました。
まとめ
改めて。今回のワークショップ目的は、「社員の新しい一面を発見」してもらい、「社内交流を深めるキッカケをつくる」ことでした。
それを踏まえて、よかった点と反省点をまとめました。
<よかったこと>
- 「好きなもの,気になるもの」をインスピレーションでPinしていくと、普段とは異なった”自己紹介”を引き出せるのでは。
- 他者の興味からはじまる自己紹介は、退屈じゃない。
- 業務中には分からない、みんなの新たな一面を覗けたことは確か。
- 各グループのPinterestボードを公開状態にしていたおかげで、Pinをきっかけに違うグループに話しかけに行く姿が見受けられた。
<反省点>
- 個人作業をPinterestのスマホアプリでやってもらったため、下を向く時間ができてしまった。グループ内発表の時もそれぞれスマホを見がちだった。次回はiPadやディスプレイを用意するなど、みんなで1つの画面に集中できるようにしたい。
- グループを固定にしたが、ローテーションもありだったかもしれない。
4月実施以降、またたくさんの仲間が増えました。新たな組織課題もでてきたのでまた次回挑戦したいと思います。
今回実施した相互理解ワークショップをもっとブラッシュアップしていきたいので、実践させてくださる企業のみなさん、ご連絡お待ちしております!
Photo by: