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なぜ「ゆうこす」に仕事が集まるのか?インフルエンサーとして生き残るために考えるべきこと

2017 12.18

SNS時代を生きる私たちの夢の叶え方。ゆうこす×最所あさみ×三川夏代

11月30日、「SNS時代を生きる私たちの夢の叶え方」をテーマに、著者と語る読書会「BOOK LAB AUTHORS TALK」の第11回目が開催されました。今回お題になったのは、“ゆうこす”こと菅本裕子さんの著書「SNSで夢を叶える~ニートだった私の人生を変えた発信力の育て方~」です。

個人の影響力を活用した「インフルエンサーマーケティング」に企業から注目が集まっていることから、今や個人として仕事を受ける機会が増えつつあります。 それは、単に“お金が得られる”という点だけでなく、“個人の力で仕事ができる”という点で、人の働き方に大きく影響を与えているのではないでしょうか。

この大きな変化を体現しているのが、今回のゲストのゆうこすさん。

このイベントでは、インフルエンサーであるゆうこすさんと、広告代理店に勤務するkakeru編集長・三川、そしてモデレータ最所あさみさんと共に、SNSで発信力を身に着け、さらに仕事に繋げていくための方法を探りました。

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登壇者プロフィール

●菅本裕子(写真中央)

1994年、福岡県生まれ。2012年にアイドルグループを脱退後、タレント活動に挫折しニート生活を送るも、2016年に自己プロデュースを開始、「モテクリエイター」という新しい肩書きを作り自ら起業。現在はタレント、モデル、SNSアドバイザー、インフルエンサー、YouTuberとして活躍中。Instagram、Twitter、LINE@、YouTubeなどのSNSのフォロワー80万人。近著に『SNSで夢を叶えるニートだった私の人生を変えた発信力の育て方』。

菅本裕子公式ブログ https://lineblog.me/yukos0520/
Twitter/@yukos_kawaii https://twitter.com/yukos_kawaii
Instagram/@yukos0520 https://www.instagram.com/yukos0520/
YouTube/ https://www.youtube.com/channel/UCxS4vbIvtjHQcEW61J2KQIw

●最所あさみ(写真左)

大手百貨店入社後、ITベンチャーを経て独立。フリーのコミュニティマネージャーとしてコワーキングスペースやブックカフェのコミュニティ形成、Webメディア運営、イベント開催に携わるかたわら、個人でファッションや小売にまつわる有料マガジンを発行。

個人note:https://note.mu/qzqrnl

●三川夏代(写真右)

株式会社オプト ソーシャルメディアコンサルタント 兼 ソーシャルメディアの可能性を探究するメディア「kakeru」の編集長。企業のSNSプロモーションの支援や、講演を実施している。 NHKニュース番組「シブゴジ!」やフジテレビ「ノンストップ!」出演、Twitter Japan「#はじめてのTwitter動画広告」のモデレーターも務める。

 

Twitterは拡散力、Instagramはエンゲージメント率。SNSの特徴によって重視する指標は違う

最所あさみ(以下、最所):ゆうこすさんはSNSによって投稿内容を変えているとおっしゃっていましたが、どのように使い分けているんですか?

菅本裕子(以下、ゆうこす):Twitterで私を知った方もいれば、Instagramで知った方もいます。Twitterは文字が主体のコミュニケーション、Instagramは写真が主体、と特性が違うのに、どちらも全く同じ内容で投稿をすることは、雑な気がしてしまうんです。だから、私はSNSによって投稿の仕方を変えていますね。

例えば同じYoutubeにアップしたメイク動画のシェアでも、Instagramでは内容をコラムのように文章でまとめて、オシャレに加工したコスメの画像と一緒に投稿しますが、Twitterでは動画の内容を一枚の新聞のようにまとめた画像と一緒に投稿をするようにしています。

Twitterでは拡散力を生かすために、“思わずリツイートしたくなる ”投稿を心がけてます。役に立ったり、共感できる内容にすることがポイントです。

Instagramには拡散の機能がないので、ハッシュタグをたくさん設定して流入を増やしてますね。ブランドコスメの動画だったら、ブランド名のカタカナ表記も英語表記も、ミスしそうな綴りまで予測してハッシュタグにしちゃいます(笑)Instagramでは、コスメ好きや「モテるために生きている」というキャッチコピーに共感してくれる女の子に見てもらいたいです。

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最所:私はTwitterしか運用していないのでInstagramのフォロワーの増やし方がよく分からないのですが、コツはあるんですか?

三川:確かにInstagramはTwitterのような拡散性はありませんが、ゆうこすさんもおっしゃるようにハッシュタグ経由での流入があるので、無理にフォロワーを増やそうとする必要は全然ないんですよ。

ゆうこす:そうですよね!フォロワーが1万人いても「いいね」が50しか付かない人と、フォロワーが500人でも「いいね」が500付く人なら、後者のほうが影響力ありますし。

三川:そこが重要なんです。最近では、フォロワー数ではなくエンゲージメント率(投稿がどれだけ反応されたのか)やインプレッションを重要視する企業も多いです。あとは、その方の世界観も見ていますね。テーマに一貫性を持たせるというか。

ゆうこす:Instagramでフォロワーを増やすなら、見ている方にとって意味のある投稿を地道に続けることが一番。そのとき話題になっているハッシュタグをつけると多くの方の流入が見込めます。

例えばスタバの新作が話題の時は、#スターバックス のハッシュタグをつけるのですが、ハッシュタグと全く関係のない投稿をしてもフォロワーには違和感があります。

モテること”がテーマの私のアカウントで投稿するなら、スタバデートに合う新しいネイルを紹介したりと自分の特徴と掛け合わせることが必要ですね。

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これから生き残るインフルエンサーには“ディレクションスキル”が必須

最所:これからSNSを使って仕事をとることも増えて、ますます個人の活躍が多様化していきそうですよね。

三川:そうですね。特に「インフルエンサー」と呼ばれる方たちのスキルが細分化していくと感じています。インフルエンサーと呼ばれる方の中には、撮影が得意な方もいれば、コーディネートが得意な方もいるし、ある特定のスキルを持つ職業を指すわけではないところが“個人の活躍”の多様化や細分化につながっていく気がしていますね。

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ゆうこす:私だったら「モテ」になりますけど、何かを追求している人には、仕事が依頼したくなるんじゃないかなぁと思うんですが、三川さんどうですかね?

三川:企業から「消費者の目線で商品を紹介したい」と依頼をもらった時に私たち代理店が考えるのは、「この商品を自分らしく伝えてくれるなら誰だろう」ということ。その時に“この商品ならあの人だ”とすぐに思い浮かぶようなブランディングをしている方だと、依頼がしやすいです。

最所:逆にフォロワーが多くても、仕事を依頼しにくいのはどういった方でしょう。

三川:依頼事項をそのまま投稿してしまう方でしょうか。私たちがインフルエンサーの方に期待しているような“自分らしさ”が失われてしまっているケースが多いです。インフルエンサー自身もブランディングが損なわれるし、企業としてもフォロワーにうまく商品が伝わらないし、と皆が幸せになれない構図になっているような気がします。

代理店やクライアントの依頼をただ実行するのではなく、その依頼内容の意図を理解して、自分のフォロワーに合わせて提案まで出来る方が今後活躍できるインフルエンサーだと思います。すごくハードですが…。

ゆうこす流!ライブコマースはストーリーを売る。

最所:私は小売業を専門にしていることもあり、ライブコマースには注目しているんですが、代理店の目線だといかがですか?

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三川:もちろん注目をしていて、ライブコマースアプリはこれからさらに増えていくと思います。今ライブコマースで成功しているのは、アパレルやコスメを商材にしているゆうこすさんくらいですが、今後はそれ以外にも自分の作品を売ることもできるようになりそうですよね。

最所:ゆうこすさんの場合は、その場で売るだけではなくて、商品開発の段階をライブ配信していますよね。

ゆうこす:モノを作る過程にファンのみなさんをいかに巻き込むか、ということを大事にしていますね。だから私は、“ストーリー”から売っています。日本は商品の品質について一定の信頼がおけるので、商品自体の良さで大きく差がつかないんです。

だからライブ配信でも、見ている人が商品開発に参加している気持ちになれる空間づくりを心掛けているんです。会議中の配信では、会議の参加者の目線だと感じられるように、いつもとカメラの位置を変えたりしてます。

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最所:こだわってますねー!ゆうこすさんが行っているような共創マーケティングは、数年前から語られてますよね。ただ、いい成功事例が少なかった中で、ライブ配信のおかげで、共創マーケティングの可能性が広がったように感じますね。

三川:これまではリアルイベントを開かないと企業と消費者の接点が持てなかったことを考えると、ライブ配信は画期的ですよね。

ゆうこす:ただライブ配信はユーザーを飽きさせないことが重要であり、大変です。スマホやアプリですぐに情報が手に入るようになったことで、人の時間間隔は大きく変わったと思うんです。飽きを感じたらすぐに別のアプリに移動できる。

そんな中、一時間生配信を見てもらうことは、そう簡単ではありません。たとえば、私の場合は常にコメントを拾ってそれに応えたり、独り言のようにずっと喋り続けたり(笑)。

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大切なのは、自分のブランディングを崩さないための案件選択

最所:身に着けた発信力を仕事に繋げるにはどうしていけばいいのでしょう。代理店として、仕事を依頼できるフォロワー数の最低基準はあるのでしょうか?

三川:目的が何かによりますね。リーチを稼ぎたいならフォロワー数は重要ですし、オリジナリティを出したいなら小さいコミュニティでいいから、トップを目指したり。ただ、フォロワー数1万以上はひとつの基準になるかもしれません。

最所:フォロワーが増えていくインフルエンサーの特徴はあるのでしょうか?

三川:毎日特定の情報について発信をし続けている人ですね。あと、仕事に繋げられるかでいうと、そもそもSNS上に連絡先が書いていない方が多くて。それでは仕事の依頼ができないので、もったいないですよね。Twitterのプロフィールに連絡先を書いておくだけで、全然違うと思います!Instagramだと、ビジネスアカウントに切り換えるのは必須ですね!

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最所:仕事の依頼があるのは嬉しいですが、ブランディングを加味しながら案件を選ぶのも難しいですよね。どんなバランスでPRを投稿するのが適切なのかも考えものですし。選ぶコツはありますか?

三川:投稿のバランスよりも、そのアカウントに馴染んでいるかのほうが大事だと思いますね。PR案件であっても、その人らしい表現になっていれば違和感がないです。

ゆうこす:私も初めてPR案件を請けたときは、批判的なコメントもいただきました。それを受けて、いっそのことはっきりPR案件として、しっかり紹介するようにしたんです。かなり細かくレビューしたので、すごく反響が多くて、今ではファンからPR案件をやってほしいと要望をもらうほどなんです。

最所:重要なのは、コンテンツの質なんですね。

三川:今インスタグラマーへの案件が豊富にありますが、1年後には依頼が来なくなる方も増えると思います。今後も活躍して続けられる人というのは、一つ一つの依頼に対して自分にとっての意味やブランディングへの影響を加味したうえで、取捨選択や提案をしていける方ですね。

ゆうこす:「PRや提供と表記すると、若者に嫌われる」という意見もありますが、嫌がれる理由は、PRだからではなく、その人らしくない投稿に見えてしまったからだと思います。

なので私は必ず、依頼を受けたら自分らしい投稿ができるようにクライアントに要望を伝えるようにしています。現に私の過去投稿した中で最も反響があったのは、さきほど紹介したPR投稿でした。

最所:パートナーとして対等にお付き合いができると、クライアントもインフルエンサーもフォロワーも三方よしになるわけですね。

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SNSを使い、仕事を受ける側と依頼する側の、リアルな意見が聞けた今回のイベント。今後、インフルエンサーはますます多様化していくことが予想されます。その中でも活躍していくインフルエンサーは、発信力だけでなく、意思を持って依頼主やフォロワーたちとコミュニケーションをとるスキルが必要になりそうです。

 

ライター:萩原愛梨/写真:矢野 拓実


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