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【絵師さん必見】pixivのBL同人イラストを無断利用した個展が韓国で大炎上。SNSで公開した作品の意図せぬ転用を防ぐには?

2015 8.17

こんにちは、イイヅカミチカです。

デザインの盗用やトレースといったいわゆる「パクリ疑惑」が日本のマスメディアを賑わせている中、韓国でも、ある個展が非常に大きな話題となりました。その個展とは、韓国のBL評論家兼現代美術家ジン・チェンチョン氏が開いた「腐女子マニフェスト」。

過激なBL同人イラストを用いて制作された「作品」が展示されたこの個展、なんと、素材として使われたイラストの全てが、作者の許可無く利用されたものだったのです。

配布資料に出典元の記載がされてはいたものの、引用されたイラストの作者には、引用の事実は知らされていませんでした。

そのトンデモな展示内容に韓国のTwitterは騒然。リアルタイムトレンドにも「ジン・チェンチョン」「他人の絵」「コモンセンター(展示会場名)」が連続して入りました。「現代美術」「腐女子」などのワードもトレンド入りしたそう。

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素材として利用されたイラストのほとんどは、イラスト投稿型SNSサイト「PIXIV(ピクシブ)」からの引用で、韓国・中国人絵師の作品の他、日本人絵師のイラストも多く含まれていました

また、イラストの中には、裏アカウントや限定公開アカウントで公開されていたイラストなど、普通に探しても出てこないものまで含まれていた、という話もあります。

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展示されている「作品」は、元画像を拡大し、ピクセル化処理した上で、A4サイズの布に分割印刷し、縫い合わせて作成したパッチワーク状の作品。韓国では「他人の絵をバラバラにして繋ぎ合わせた」という点も批難されているとか…。

韓国のオタクから猛攻撃を受けたジン・チェンチョンは、各種SNSアカウントを削除して逃亡しましたが、個展は現在も開催されています。

「人目を忍んで暮らしている腐女子たちよ、もっと陽の目を浴びろ!」というマニフェストの元に企画された個展のようですが、何というか、お節介甚だしいですし、描き手の気持ちが全く考えられていません

あれ…似たようなことが昔日本でもあったような…

と、お気づきの方も多いのではないでしょうか。そう、あれは2011年…現代アートの名の下に起きた「カオス*ラウンジ事件」を彷彿とさせます。他人のイラストをプリントアウトし、水を掛けて加工した「水かけアート」やら、イラストを敷き詰めた床を来場者に歩かせる「踏み絵アート」やら、当時インターネット上で大きな騒動となりましたよね。

(訳:なるほど……どこで見たのかと思ったら、カオスラウンジだったかwwww)

他人のイラストを無断利用しているという類似点から、韓国のユーザーもこぞってカオスラウンジを連呼していました。というか、韓国でも知名度の高い事件だったんですね……。

しかし、今回の事件は、

・全体公開を望まないイラストを引っ張り出されて、大衆に公開された
・舞台が韓国(海外)

といった点で、ともすればカオスラウンジ事件以上に厄介なことになっている印象を受けます。

公に見せたくないイラストに対し、自ら検索避けや設定などを行っているにもかかわらず、このように他人の手によって意図せぬ形で作品を勝手に公開される可能性があるということは、描き手にとっては非常に大きな脅威です。それに、権利を守るために訴えを起こしたくても、海外で訴訟なんて考えただけでも気が遠くなってしまいます。

では、こんな恐ろしい被害から自分の作品と自分を守るためには、どうすればいいのでしょうか?

外国語でも「無断転載禁止」の意思表示をしよう

皆さん、きちんと「無断転載禁止」の意思表示、行っていますか?日本語だけでなく、外国語でも行っていますか?

この表示、ネット上での転載に対しては、あまり効力がないと言われることもあるようです。しかし、海外では「誰も何も言ってないし、まあいいか」というのがまかり通ってしまうことも案外多いので、書いてないより書いてある方がいいのは絶対に確かです。また、著作者の許可がなければ、著作物を利用することはできないため、少なくとも今回の事件のような引用による被害に対しては、抑制効果があると思われます。

個人ホームページだけでなく、PixivやTwitterなどのSNSでも、自分の作品(二次創作を含め)を上げる場所であれば、できるだけ「無断転載禁止」の旨を記しておくと良いと思います。今回の事件を踏まえ、裏アカウントや鍵アカウントであっても、念のために記述しておくべきでしょう。

↓3ヶ国語での「無断転載禁止」の例文を準備してみましたので、参考にしてみてください。

韓国語:무단전재 및 재배포 금지

英語:Do not use my work without my permission

中国語:請勿無權轉載

作品には、クレジットを入れておこう

特にPixiv上の絵には、クレジットが入っていないことも多いようです。作品の邪魔になる、という観点もあると思いますが、クレジットはできるだけ入れておきましょう

サインや名前を入れるのに抵抗があるのであれば、SNSアカウントやPixiv IDなどを記入しておくのも一つの手です。作品と、「無断転載禁止」の旨を主張している人物や場が紐付けられていることで、予め宣言しておいた「転載禁止」の効力を、多少なりとも上げることができます。

何かあったら、とりあえず直談判しよう

対策をしていても、意図せぬ引用や無題転載をされてしまうこともあると思います。しかし、まずは落ち着いて、「自分は、自分の作品の無断転載(引用)を禁止しているので、掲示を取り下げて欲しい」ということを、相手に伝えましょう。無視される可能性ももちろんありますが、放っておけば100%そのままにされてしまいますので、まずはアクションを起こしてみてください。

相手が外国人だったりして、言葉の壁にぶつかった時には、SNSをフル活用して、親切な海外のオタク達に助けを乞うてみるのも良いと思います。

今回の事件、二次創作を嗜む腐女子の皆さんにとっては、とんでもないデッドボールだったかと思います。いつどんなことが起こるか分からない世の中ですが、だからこそ、最大限の予防線は張っておきましょうね。

(記事中の画像は얘니(@slss1324)さんよりご提供頂きました。ありがとうございます!)


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