Facebook徹底解剖、第二回は「大企業のFacebookページと広告の取り組み」について。田村自身もいろいろと企業様にはアドバイスさせて頂いているものの、Facebookの中のひとはどう考えているのか。いろいろお聞きしてきました。
お話しを聞いたのは、執行役員 マーケティング本部長 須田伸さまです。
Facebookイチオシの大企業向け広告は?
田村: 早速ですが、いま御社として企業様に活用してほしい、イチオシの広告プロダクトってありますか?
須田: 直接のお答えではないかもしれないんですが、Facebookとして広告主様などに打ち出しているのは、まずページを通してファンの方々と交流していくことと、ファン以外の方にリーチされたい場合はニュースフィードにさまざまな広告が展開できるので、そちらも併せてご提案しています。
ただ「これをやればいいですよ」となにかひとつの商品をおすすめすると言うことはあまりしていません。その企業さんやブランドにとっての課題をお聞きし、課題の払拭や目的の達成に向けて何がお役に立てるのかという視点で様々なご提案をするようにしています。
目的といってもいろいろあります。例えば、アプリをたくさんのひとにインストールしてほしいとか、テレビで流しているキャンペーンの動画をFacebookでも公開して認知の幅を広げたい、というようなものです。
ほかにも、自社のECサイトで販売額を伸ばしたいのであれば、そこに特化したさまざまな商品であったり仕組みを提供しています。
何か「コレ」をやればいいですよ、というよりは、Facebookを使ってどんな目的を達成したいということをベースに様々なソリューションをご利用頂くというイメージですね。
企業のFacebookページはエンゲージメントが全てではない
田村 :なるほどー。それってFacebookページを先月始めたところなのか、既に2〜3年続けているのか、とかによっても変わってくるもんでしょうか?
既にファンとの関係が構築できているなかで、そろそろコンバージョン(獲得)を狙ってみようというパターン。あるいは、とにかく今から関係構築をしていかないといけないというパターン。ご提案するものが変わるような気もするんですが。
須田: 確かにそういう面もあるかもしれませんね。以前のように、Facebookページでのファンとの交流っていうのが大前提にあって、そこでの延長というという考え方ももちろん大事です。
でも今はそのフェーズから、あくまでもいまFacebookの持っている広告商品においてはFacebookページというのは広告出稿のための中継地のようなイメージを持っていただいてもいいと思います。
場合によっては、Facebookページを作って広告は公開しても、通常の投稿はしていないというケースも実際にあるんです。なので、必ずしもファンの数やエンゲージメントが効果を左右するとは言えない部分もあるんです。
たとえば、大きなキャンペーン展開の中でFacebookでのファンの数やエンゲージを目標値に盛り込むことはマストではなく、大きな告知媒体の一部として活用できるというご認識をいただいても良いかと思います。
テレビCM的な広告効果が期待できるオートプレイ動画
須田: そういう場合であれば、Facebookのニュースフィードでその動画を流して、閲覧する人の属性や閲覧してもらえる数もある程度コントロールできます。感覚的には、テレビと同じような広告の買い方がFacebookでできたりするという感じですね。
田村: さっきもちょっとお話しにでましたが、2〜3年前にFacebookのニュースフィードを眺めていたときと今とでは、圧倒的に動画の割合が増えてるじゃな いですか。そこって広告商品もそうですし、オーガニックの投稿もそうなんですが。動画を活用した広告の出稿状況はいかがですか?
須田: そうですね。広告出稿もそうですし、おっしゃるとおり一般のユーザーの方の投稿に動画は増えてますね。この一年で一人あたりの投稿数は75%増えているんです。Facebookの動画はニュースフィードをスク ロールしていると自動再生されるので、動画だということをすぐに認識してもらえます。ちなみに、1日の平均再生件数は40億回を超えています (2015年7月30日現在)。
田村: あれ、動くのでやっぱりニュースフィードのスクロールを止めて見てしまいますよね。オートプレイ。
須田: はい。あの機能はFacebookで動画を展開するのに重要だと考えています。
ターゲットに合わせた動画を配信する動きも
田村: さきほどのお話しでもありましたが、テレビで流しているものと同じものを投稿しても、それはそれで効果はあると思います。
僕たちのコンサルの場ではそこからちょっと派生して、テレビで流れているものからちょっと角度を変えた裏側の部分をFacebookで流すとか、メディアの特性に合った連動のさせ方などをお伝えしたりしてるんですよ。
須田: そうですね。テレビと同じ素材を流すというのはまずひとつです。あと、おっしゃるような「裏側を見せる」などプラスアルファの要素を加えるというのもおもしろいですね。
同じようなケースで、Facebookのニュースフィードならではの、オリジナルにカスタマイズした動画を作成されるケースもありますね。
たとえば、映画の予告編で監督視点でつくったもの、出演者視点でつくったもの、ストーリー軸でつくったもの、それぞれ展開するとかですね。
その動画を、監督が好きなひと、出演者のファン、それぞれにターゲティングして広告展開したりするとさらに効果が見込めるわけです。
自動再生ですぐに映像が動き出すというのは、見た瞬間に静止画でないことがわかります。企業によっては長い時間視聴してもらうために、最初の3〜4秒のと ころで見てもらえるようなものを集約させて再編集したり、音がなくてもある程度意味が通じるような見せ方をしたり、TVCMとはまた違った形でうまくご利 用されているケースもありますね。
JRの車内で流れているトレインチャンネルなんかもそうですね。音が出せないというなかで、うまくタイトルやスーパーと映像を掛けあわせてつくっておられたりしますよね。同じ動画でもプラットフォームに合わせて最適化されている事例だと思います。
田村: あのトレインチャンネルも、最初はセリフをそのまま字幕にしてて、テレビなど他の媒体で流れているものがほとんどだった印象があります。でも、最近はオリジナルもありますもんね。そういう考え方でFacebookでも展開していただくといいですよね。
須田: トレインチャンネルも最初はどれぐらい効果があるのか探り探りだったのではないでしょうか。効果がわからないという状態でトレインチャンネル用のクリエイティブをわざわざ準備するというよりは、まずは既存の素材を活用して効果を検証していたのでしょう。
ある程度の効果が見込めると判明した段階で、クリエイティブ自体も進化したのではないかと考えています。
トレインチャンネルだけじゃなくて、スマートフォンでの動画広告も同様なのではないでしょうか。一定数のひとがスマートフォンで動画を見ているという事実があり、動画に対する抵抗感が無くなってきたと。そこであの小さな画面に最適化した動画はなんだろうか?というフェーズに、まさにいま来ているのでは、という気がします。
視聴者属性や平均再生秒数がクリアであることは強み
田村:トレインチャンネルとFacebookの動画広告が違うのは、Facebook広告は効果がすぐに、ほぼリアルタイムに近い状態でわかることだと思うんです。
トレインチャンネルで動画の配信を開始し、数週間後・数ヶ月後に「売上は?」「認知度は?」と、別途調べないといけないですよね。Facebookの広告なら「何人のひとが見た」「クリック数はどれだけ」などなど、ほぼリアルタイムでわかりますよね。
須田:そうですね。見ている人の属性や平均再生秒数などは簡単に見ることができます。あと出稿時にWi-Fi環境にあるときだけに表示させる設定にしておくことや、他のFacebook広告同様に年齢や性別に分けてターゲティングすること、そしてFacebookのニュースフィードでその動画を流して、閲覧する人の属性や閲覧してもらえる数もある程度コントロールすることも可能です。感覚的には、テレビと同じような広告の買い方がFacebookでできたりするという感じです。
デジタルならではの特性を活かしてスマートフォン上で流すことができるというのは大きな特徴、と捉えています。
田村: 明らかにもう、インフラが整いましたからね。ネットの速度がそれはもう、僕の若い頃に比較すると… どこに行ってもWi-Fiが飛んでたり、海外に行ってもキャリアと契約しなくても大体Wi-Fiが接続できる環境にあったり。
須田: 日本はまだ海外のお客様から公衆無線Wi-Fiについて不満を持たれているような状況ですので、2020年に向けてひとつの課題ではあるでしょう。
でも逆に考えると、今からますます環境が整うということですから、今お話ししている、動画を閲覧するという視点からしても間違いなく環境は進化するということですね。
「とにかくファン◯万人集めて」という要望にどう答えるべきか
田村: では企業での活用についてのお考えをお聞きしたいと思います。大企業がFacebookを活用するにおいて、KPIの定め方が難しいというお声をよーーーくお聞きします。そのあたり、どうお考えでしょうか?
でもこれも企業ごとの目的によって変わってきますよね。
須田: ひとつ言えるのは、ファンの数やエンゲージメントだけをKPIにしてしまうと、なんのためにやってるのかわからなくなったりするんじゃないでしょうか。
「ひとつのいいね!はいったいどれぐらいの価値があるのか」、とか、「そもそもやってて意味があるんだろうか」とか。そう考えると、Facebookページの運用はやはりビジネスのゴールを起点に考えていただくとわかりやすいと思います。
たとえば、今週末の新車発表会に何人来場してほしいという目的があるとします。そこで、ターゲットとなるユーザー、これも単にクルマ好きなのか、もっと他の趣味趣向なのか、と考えながら広告を展開し、最終的に効果を計測すると、ビジネスゴールとの関係性が見えてくると思います。
田村: その、Facebookページには効果があるんですよということを、僕たちは伝えていかないといけないですよねー… ファンの数自体をKPIにするべきではないと、僕も思ってるんです。
ただ現実は、企業のご担当者様は理解されていても、その上の方などにご理解いただくことがなかなか難しいことがあったりして… とにかく同業他社よりも多くのファンを獲得しなさい!と言われるケースなんかが頻繁にあるんですよね。
徐々にそういうケースも減りつつあるんですけど、そういうの説得する方法ってなんかないですか?無茶振りすいません。
須田: Facebookをやることについての目標を、ファンの獲得というものを前提にしてしまうと、いまおっしゃったような議論になると思うんですよね。
まずは適切な目標設定を、これはソーシャルメディア以外の部分も含めて考える必要があると思います。ビジネスでのゴールを起点にし、その目的に対してFacebookをどのように役立てるかをご提案いただくことがわかりやすいのではないでしょうか。
担当者の方や上司の方に「Facebook社自身が言うには…」と前置きしたなかでそのような内容を伝えて頂くようなアプローチも可能かと思います。マーケティングファネルの中でFacebookに担わせる部分を明確にし、そのうえでKPIを設定するのだということをご理解頂く必要はありますね。
田村: 笑いバナシみたいなんですけど、とにかくファンが◯万人いないと怒られるとかいうケースもあるんです。僕たちとしてはLikeAdが受注できるのでいいんですけど、「そういうことなのかなぁ…」って思いますよね。
ご担当者には「ご希望なのでやりますが、本来はそういうことではないんですよ。」とはお伝えするようにはしています。そのあたりは説明するだけでなく、効果を見せられるような形でご提案することが必要ですね。
活用事例(1) パナソニック「ビューティフルジャパン」
田村: 須田様から見て、この企業はうまくやってるなと感じられたFacebookページ運用やキャンペーンって、どんなのがあります?
須田: という弊社が運営している企業様向けのサイトの中でケーススタディとしていくつかご紹介していますので、ぜひ見てみてください。たとえば、さっきお話しした動画の使い方だと、パナソニックさんが面白いですよ。
東京オリンピックが開催される2020年に向けた中長期の展開を念頭に、ビューティフルジャパンというプ ロジェクトを展開されています。日本の47都道府県の美しい景色とオリンピックを目指す若いアスリートたちをすこしずつ動画で紹介されています。
一部テレビでも展開されているのですが、全国でCMで流したものと同じ音楽、同じコピーがFacebook上で動画広告として登場し、プロジェクトの認知向上を図りました。各県によって登場するアスリート、スポーツ施設や景色は、その県ならではの魅力を地元のアスリートを介して展開しています。
田村: ほうほう。
須田: そしてフェイスブックのターゲティングの精度の高さを上手く利用し、県別の動画をそれぞれに地域出身のユーザーに配信し、「あ、これ自分が高校のときに試合をやった会場だ」など、共感いただけるように長期プロジェクトとして取り組んでいただいています。
個人的な思い入れをつくってもらいやすいものになっていると思います。結果として、ビューティフルジャパンのプ ロジェクトの認知度が5ポイント以上上がったのです。
田村:それはFacebookのサイト上です紹介されているんですね?
須田:はい。動画も実際にご覧いただけます。
活用事例(2) 花王「エッセンシャル」キャンペーン
あと、花王さんのエッセンシャルのキャンペーンなんかもおもしろいですね。外部の調査会社さんをキャンペーン開始のタイミングから入れることによって、Facebookがどのぐらい実績に効果があるのかを検証されたりしていました。
田村:はあああ、これかなり明確に数値で成果が表現されてるんですねー。費用対効果は全メディア平均の7倍とか、Facebookと店頭POPの組み合わせ が効果的だったとか。こういうのをもっと伝えていきたいですね。リアルな成果を具体的に見せると、企業様の温度感もいまと変わってくるんじゃないかなぁ、 と。
須田:以前だと「成功事例」っていっても、「アメリカでは」「オーストラリアでは」など、海外の事例がメインだったんですね。ストーリーとしては「海の向こうでこんなことが起きているのかー」とご理解いただけると思います。
でも、担当者の皆様からすると「これをどう自分たちのビジネスに取り入れるのか」という点がイメージしにくかったと思うんです。そこで実際に日本の、 それも自分たちと近しい業種でFacebookをつかってこんなふうに成果を出していると知っていただくと、上司の方にもプレゼンテーションしていただきやすいと思います。
田村:うーん。こういうのってですね。ソーシャルメディアコンサルタントもどきみたいな人間が、「Facebookをやったらこんなに儲かる!」みたいなことをいろいろ勝手にやってるんですが、もう流行りに乗っかってるだけというか。
コンサルタントもどき自身は全然実行できてないのに、「ソーシャルだ」「Facebookだ」というとセミナーなんかに集客できるから、とりあえず言っているみたいな風潮があったりするんです。ユーザー側もなんとなくそれをわかっていて、「ソーシャルが儲かる」って言っても眉唾的に見ている感じになっているん です。ただ、こうやってFacebookさんが公式に具体例まで出して発信されていると説得力がありますよね。
でも、こういう場で実際の成果事例を公表されていることをまだ知られていないと思うんです… 正直僕自身もここまでしっかり見たのは初めてだったりします、すいません…
須田: 弊社の営業の人間もこのページを使ってお客様に事例紹介したりしています。もしよければ御社でもご活用ください。
田村: なんか、Facebook活用営業のノウハウをお聞きしにきたのか、インタビューしにきたのかわからなくなってきましたが(笑) セミナーや講演でFacebook活用を促進させて頂くことも多いのですが、その際にもこちらの事例使わせていただきますね!
須田: はい、どんどん使ってください。各企業さんにも許可をとって掲載していますので、地方の講演の際などに使ってもらってもまったく問題ありません。
田村: たまたま僕は今日こうやって、Facebookの須田様に直接お話しをお伺いできたんですが、特に地方だとまだピンと来ないこともあると思うんです。でも 地方にも大きい企業さんってあるじゃないですか。僕の地元の京都なんかにも世界規模の企業の本社があったりするわけです。そういった企業さんにも今日お話 しさせて頂いた内容をぜひ伝えていきたいです。
須田:あとFacebook for Business以外にも、弊社のお客様が他のメディアさんに取材してもらった記事なんかもありますので、参考にしてもらえればと思います。
【参考】モバイルファーストは動画でも – アウディジャパンが目指す未来は
須田: こんな形でいろんなメディアで情報を発信するようにしています。ただ、こういうのは一朝一夕に広く知れ渡るというものではないと考えています。少しずつ浸透させていけるよう努力をしているところです。
まず始める。
田村: Facebookをはじめとしたソーシャルメディアって、最初は個人事業主や中小企業が「お金をかけずに」自社を告知できる媒体として注目を集めたと思う んです。ただ、もうこうなってくると、しっかりと人的・資金的なリソースをかけてプロモーション展開すると、成果もついてきますよと、という事実を知らせ ていきたいですね。
須田:お金をかけずにと言いながらも、投稿を考える時間やPCに向かう時間、そこには人件費が当然かかってきますよね。もちろんそれを否定するつもりはまったくありません。
しかし、ビジネスとして取り組まれるのであれば、ビジネスゴールが前提にあり、そのKPIに対しての成果を検証することが、企業の大小を問わず、展開されているエリアを問わず、ご検討頂いても良いと思います。
国内2400万人を超えるアクティブユーザーがいるプラットフォームをマーケティングツールととらえご活用いただいたほうが、ビジネスとしての成果には貢献できるのではないかな、と思います。
田村: 実は今日の午前、ちょうどある企業さんにFacebookだけじゃなくてソーシャルメディア全体のご活用についてご相談を受けてたんです。ちょっと他社よりもお取り組みが遅く、担当者様が焦っておられるという。
で、 「予算が無いのであれば私どものコンサルとかは使わなくてもいいので、いちど1万円でもいいのでAdを使ってみてください。絶対なんらかの成果はみえます から。」と言ってきたところなんです。スモールスタートから大きく展開されるにいたったという事例もほしいですね。僕自身の担当企業で。
須田: さきほどのマイナビさんで紹介したアウディさんの事例は、まさにそのイメージに合ったお話しではないかと思います。最初は小さく始めて、どうやって成果を上げていったのかということを書いてます。
田村: いいですねー、こういうストーリーがあるとすごくイメージしやすいと思います。担当者さんは大体「取り組みたい」とおっしゃるんです。でも、そこから社内の許可を得るのが大変で。社内向けのプレゼンテーションでも、今日ご紹介頂いた事例なんかは使えますよね。
須田さんからのメッセージ「Facebook×モバイルの活用を」
田村: 最後に、大企業様がFacebookを活用されるに当たって、何かメッセージがあれば。
須田: Facebookは、世界で14.9億人、日本国内でも2400万人の月間アクティブユーザーがいるプラットフォームです。そしてまだその数字は伸びてい ます。それだけのユーザーがいるなか、ターゲットを設定することによって確実に届けたいひとに届けたい情報を届けることができます。
特に日本国内では2400万人のなかでモバイル経由でのアクセスが多いというデータもあります。ぜひ次のキャンペーンではFacebook xモバイルというものをうまく活用して頂ければと思います。
田村: kakeruっていうこのメディアで、中高生に直接インタビューしたりしてるんですけど、聞いてるとその子たちってもうPC触ってないんですよね、一切。 スマホで全部できるやん、って感じで。コンテンツを作る側の人間はまだPCって必要だと思うんですけど、サイトの閲覧とかSNSでの交流だけならPC要らないですよね。考えてみると。
須田:中には卒論までスマホで書いてしまう、って人もいるみたいですよ。
田村:げえええええええ
須田:ザッカーバーグも上場したときの投資家向けに公表する内容など、モバイルで書いてたらしいですよ。
田村:へえええええええええ。
須田:もはや常に一緒にあるものですから。パソコンをカバンから出して、という必要もないですからね。
まとめます
田村は最初、Facebookを自分のビジネスを告知するための媒体として活用していました。個人アカウントやFacebookページでこつこつとブログの 更新情報やセミナー開催情報、著書の情報などを発信して活用していました。この規模だと「労力」だけである程度はカバーできます。
そして、規模の大きな企業様へのコンサルティングに携わるようになり、それまでほとんど見向きもしなかった広告商品の活用も同時に促進するようになりました。他社の動向やそれぞれの企業が持っているお客様の絶対数を考えると、「労力」だけではまかなえない規模だからです。
ファンの獲得、情報の告知など、Facebookでの広告展開は通常の運用にドライブをかけることができます。ターゲティングを綿密に行うことによって、いわゆる「ムダ打ち」も最小限に抑えることができます。
広告予算をあらかじめ確保していない(もしくはその必要も無い)個人事業とは異なり、企業にはプロモーション費用として年初から予算が確保されているはずです。その一部でも、効果を明確に示すことができるFacebookに割り当て、日常の運用からさらに効果を加速させてみてはいかがでしょう。成功している 企業さんがこんなにいらっしゃることですし。
もう一度載せておきます。須田さんおすすめの事例やビジネスに役立つFacebook情報が満載です。
>>
ありがとうございました
田村:ちなみに須田さん、ご出身はどちらなんですか?
須田:生まれは大阪なんです。小さい頃は寝屋川に住んでたんですよ。
田村:おけいはん!
※>> おけいはんとは
須田:さらに、父親の実家は伏見です!
田村:京都じゃないですかそれは!関西弁は全然でないですね!
須田:でも親戚とかと喋ってると出ちゃうんです。「なんかその関西弁うそくさいねー」とか言われますけど(笑)
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須田伸(すだ・しん) フェイスブック 執行役員 マーケティング本部長
大阪府生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。1992年より博報堂制作局にてCMプランナー/コピーライターとして8年間勤務。Yahoo! Japan、サイバーエージェントを経て、2012年4月よりFacebook Japanに勤務。著書に『次世代広告進化論』『次世代広告テクノロジー』『時代はブログる!』など。
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